NSS さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
最初からタイトルに書いてあった
メタ要素及び叙述トリックを巧妙に扱った作品だと割り切れるのであれば
少々悪趣味ではあるが、見てみるのも悪くはないだろう。
ただし。引きこもりを題材にしているからという理由だけで
このアニメに救い・ヒントを求めようとしてる
そんなリアルワールドでの引きこもりが"もし"いるのなら
視聴はやめておいた方が良い。
現実社会に順応できない佐藤という名の引きこもりが主人公。
都合良く、彼に近づき愛を与えるヒロイン。
都合良く、見た目が可愛くて胸が大きくて
都合良く、料理をつくってきてくれる。そんなヒロイン。
都合良く、隣の部屋に居て
都合良く、身に着けていたゲーム制作スキルで
都合良く、ギャルゲーを完成させるという目標を与えてくれた高校の後輩。
都合良く、悩みを共有し合える高校の頃に通ってた文芸部の先輩。
都合良く、街中で出会う。それも二回も。
このアニメは、
社会に衝突した人に。引きこもりの君たちに活力を与えるアニメなどではない。
佐藤達広、山崎薫、中原岬、柏瞳。
彼らはN.H.K(日本引きこもり協会)のメンバーである。
彼らはN.H.Kの理念に基づいて陰謀を企てているのだ。
都合の良いストーリー、キャラクターを演じ、
それを私たちに見せることで
現実との乖離を強いショックとして与え
私たち視聴者をリアルワールドから引きこもらせようとしてるのだ。
半分ほど視聴したところで私も嫌な予感はしたよ。
その予感は一つも裏切ることなく的中した。
それでも気になるのなら見てみればいい。
人の状況。価値観はそれぞれだ。
このアニメを見て、もしかすると明日の活力へと繋げる人も居るかもしれない。
死ぬ勇気が無い人は。突き進む力がある人は特にそうだろう。
だが、
もしこのアニメを全て見終わった後。いや、途中でもいい。
もし鬱のような感情になったのなら。
もし胸が締め付けられる感覚になったのなら。
このレビューを思い出し、もう一度タイトルを見直してほしい。
N.H.Kにようこそ