かがみ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
少年漫画の王道に回帰した物語
本作はジャンプ作品の系譜的には「NARUTO」「BLEACH」「銀魂」の後継的な立ち位置になるかと思われるが、本作の随所に感じるのはむしろ90年代ジャンプ作品の影響である。
具体例を思いつくままにあげれば、炭次郎の熱さや実直さは「聖闘士星矢」の星矢や「ダイの大冒険」のダイの面影があり、敵である鬼の不気味さや儚さは「幽☆遊☆白書」の妖怪を彷彿させる。また「柱」や「十二鬼月」といった強キャラ集団はやはり「聖闘士星矢」の黄金聖闘士だったり、あるいは「るろうに剣心」の十本刀や「封神演義」の十天君などを想起させる。あと本作のギャグセンスはどことなく「セクシーコマンドー外伝・すごいよ‼︎マサルさん」のナンセンスに通じるものがある。
こうした様々な「90年代感」が流れ込み、渾然一体となって蠢いているような空気感を本作には感じるところがある。本作は親子でファンになるケースが多いと側聞するが、これも本作の持つ「90年代感」と無関係ではないだろう。おそらく本作に親世代の方は懐かしみを覚え、子供世代の方は新しさを感じたのではなかろうか。