シボ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
響いたよ!こんな自分にも
中学の吹奏楽部の大会で金賞で喜ぶ部員達の中で
久美子の隣でダメ金で悔しさのあまり涙が止まらない麗奈。
「悔しくって死にそう!」って絞り出すように答える麗奈に
久美子が思わず言ってしまった
「本気で全国行けると思ってたの?」って言葉。
思わぬ形だったけど、お互いが本音を言い合ったあのシーン。
(本編でも振り返りありますけど、自分も事あるごとに振り返ってしまう彼女達にとっても忘れらないだろう瞬間)
この瞬間から2人は赤い糸が繋がってたんでしょうね。
全国を目指す吹奏楽部については
所さんの笑ってコラえて!でも何度か観てて
(こちらもリアルなだけに感動あります)、金賞にダメ金があったり
文学部とはいえ体育会的のりだなってのは知ってました。
そして強豪校に必ずいる!?個性的な顧問の先生。
久美子が入学した北宇治高校吹奏楽部は歓迎会で奏でる演奏は
お世辞にも上手いといえないレベル。
そんな久美子が入部した吹奏楽部に顧問としてやってきたのが
滝昇先生。(凄い上達しそうな名前だな~)
先生はまず楽しくやるか、ガチでやるかの選択を迫ります。
結果、部員達自らで決めさせた目標(多数決ではありましたけど)
「全国大会出場」という目標に向かって進んでいくことになります。
部活動って顧問の先生との出会いって本当に大事だよな~って
思います。
よく指導の先生によって学校を決める話を聞きますけどそれも
わかります。(麗奈だってそうやって北宇治高校にやってきたわけだし)
滝先生は自主性を引き出すのが上手いだろうなって思います。
厳しいだけではたぶん向上心バリバリの人ばかりなら別ですけど、
今までが普通の高校生だった人があんなに素直についていかないかなって。
学年による立ち位置の違いや、考え方、思いの違いは当然あって
たくさんの部員達は先生に反発したり、お互いに衝突しながらどんどん
成長していく物語にどんどん魅了されていきました。
序盤の山場、久美子たちが初めて迎える吹奏楽部のお披露目
「サンライズフェスティバル」の回はとっても興奮しました。
一つ前の強豪立華高校の演奏や観客の歓声に、すっかり動揺してしまう
部員達。
突然、トランペットを吹いた麗奈。何か悪いことした?って感じで
髪をかき上げる姿の凛々しさに感動~~。
そしてそれまで、常に控えめな発言だった滝先生の
「さあ、北宇治の実力を見せつけてきなさい!」
手を振り広げてのその言葉。 待ってました~!
一発目で「あ~この曲か~!」てなるライディーンの勇ましい響きにちょっと背中がぞわぞわってきちゃいました。
これ、もし生演奏聞いてたらヤバいやつですね~~。
観客が引き込まれていく演奏は、私自身も「物足りないよ~もっと聞かせて~」ってくらいに感動しました。
全員参加のマーチングが終わり、いよいよ全国大会へ向けての
レギュラー選抜が始まります。
強豪なら当たり前にあるだろう、先輩、後輩、問答無用の実力主義。
こんなのどの学校でも絶対ドラマあるよね~。
祭りの日の山頂でのシーン。
麗奈からの告白、気の合わない人と群れたくない。
中学時代に久美子を他人と違うって意識したあの瞬間。
久美子と向き合った時の麗奈のあの瞳、ホントに
吸込まれそうに美しかった~。
「トランペットやったら特別になれるの?」
「やっぱり久美子は性格悪いっ」って久美子にしか見せないだろうなって優しく微笑む姿のギャップに
あ~~ダメです・・・。
山なのにヒールで白いワンピースだけでもドキドキしてるのに
こんな笑顔観たら好きになっちゃいますよ。
そんな中、葉月ちゃんは振られちゃいましたね。気丈にふるまってたけど緑ちゃんの前で涙する姿もグッときちゃいます。これも青春だ~。
そしていよいよオーディション
ここまでストーリーを追ってきてキャラクターの気持ちも少しずつ
解ってきた中での選抜は緊張感ありました。
ユーフォの夏紀先輩の落選には思わずこみ上げるものあった~。
退屈そうに窓の外観てた彼女が、陰ながら頑張ってたシーンを観た後に
この結果はきちゃいますね。
次の話で夏紀先輩にはもっと泣かされましたけど。
楽譜の文字ヤバイ、良い人すぎるし泣く。 好きだ~~夏紀先輩!!
そしてトランペットは麗奈が1年でソロに選ばれ、部全体に動揺が。
やっぱりコンクールまではそんな順調にはいきませんね。
ソロパートをかけた再オーディションの話も熱かった~~!
中世古先輩の3年の意地に一歩も引かない麗奈の姿。
それでも久美子だけには「ちょっとやりにくい」って本音を少し見せた
りもあって、やっぱり葛藤もありますよね。
なんで2年のリボンちゃんが中世古先輩推しなのかわかるシーンも
ちゃんとあって、2年生の複雑な気持ちも伝わるし、なんだよみんな
良いやつかよって、この吹奏楽部がどんどん好きになっていきます。
ソロオーディションの演奏シーンはちょっと目をつぶって聴いてました。
(アニメなのに絵みてないなんて、バカな事してますね)
そして聞き耳立ててる自分にも差がわかってしまうくらい
「音は嘘をつかない」ってなっちゃう演出にめっちゃ泣けました。
リボンちゃんの納得したくないのに実力差がわかってしまう悔しさが
切なすぎます。
そしてどちらを推すか部員達の拍手をさせたのに滝先生は
中世古先輩にソロを吹くかを問います。誰にも決着に介入させない
やり方に、凄いやこの先生って。
後半は麗奈の熱にあてられた久美子がどんどん本気でユーフォに向き合っていくように。
努力に努力を重ねてる最中に、びっくりするくらいあっさり先生に
久美子のパートカットが言い渡されます。
「上手くなりたい、上手くなりたい・・・・誰にも負けたくない」
本当に努力した人だけが味わうであろうその気持ち。
久美子が大泣きしながら思わず口をついた
「悔しい~! 悔しくって死にそう」
オープニングでの麗奈の気持ち、麗奈の本当の理解者となれた瞬間。
こちらまで涙止まらなかった。
落ち込んでる中、
忘れた携帯を取りに行った際の滝先生の人たらしな言葉。
「あなたの出来ますという言葉を私は忘れていませんよ」は流石ですね。
最終回
コンクール本番。
控えの子達の手作りお守りを渡すシーンに部の成長を感じます。
ステージに上がるまでの緊張感。盛り上げてくれますね~
課題曲から自由曲「三日月の舞」
のっけからトランペットの勇ましい音に心持ってかれます~!
めっちゃくちゃ高揚感!!
そして劇中何度も聞いてきたトランペットソロ、横で見守る中世古先輩や
袖で祈るように待つ控え組の夏紀先輩に葉月ちゃん。
色々なことが浮かびながらの演奏シーンは圧巻で涙止まりません。
「そして私たちの曲は続くのです。」
最高の結果を得るまでを追った映画のようなエンドロール。
あ~観て良かった~って満足感いっぱいな余韻に浸ることが出来ました。
絵も素晴らしくて特に放課後、西日が眩しい教室や、公園は特に
印象的でした。
2期ではこの吹奏楽部どう成長していくのかな。
こんな作品の続きが観れるのが楽しみでしかありません。