レオン博士 さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
ドライな天才少女は旅の果てに何を見つけるか?
史上最年少で魔女見習いになった天才少女が一人で世界を旅するお話。
恐らくは、3話までの印象で切ってしまう人が多くいそうですが、私は切らずに視聴を続けています。
私の予想だとこれは、心が幼い天才少女が精神的に成長していくシナリオだと思います。
というか、そうであってほしい。
1話完結型で、主人公が旅先の町に1話分滞在して、
そこで起きた出来事に一歩引いた立場で関わり、
一区切りついたら次の町へ旅立つという形式をとっている。
シナリオはシンプルでわかりやすいが、平凡。
あまり予想外の展開はなく、伏線の張り方が露骨なので視聴はしやすいと思う。
作画や音楽は綺麗で丁寧に作られている印象。
各話で訪れる町が違うわけですが、モデルにした街が違うようで、
ちゃんとかきわけようとしているところもいいと思います。
世界観について、見た目は中世の西欧に見えますが、それにしては若干オーパーツ気味なものも存在しており、文明レベルの設定はかなり適当なようだ。
調度品などに使われている技術はかなり高度な文明レベルがありそうなので、もっと工業が発展していると思うんですけどね。魔法で作られたものとするならそんなことは関係なくなるのでしょうか?
主人公イレイナの性格がかなり独特なので好き嫌いは分かれそう。
困っている人がいても、「助けなきゃ!」じゃなくて「まあ、助けてやってもいいけど」みたいな姿勢で、かなりドライ。
ただ、気にはなっているようで、積極的に人助けはしないものの無報酬では動かんってほど冷血でもないようだ。
また、各話の冒頭部分のモノローグで自画自賛が始まるところも無駄に好感度下げていそうだ。
例えば「舞い散る桜の色も色あせるくらい美しい美少女は誰でしょう?そう、私イレイナです」みたいな感じで脳内で自画自賛している。
人前では露骨に出さないが、結構ナルシストなところがあるっぽい。
これが毎回続くから、先述したドライな性格も相まって嫌いって言う人がいるのも納得いく。
3話は主人公の倫理観が相当どうかしていたが、4話以降は少しずつだが、精神的な成長が見られるように感じる。
3話で切る人は多そうだが、我慢して視聴してみてもいいかもしれない。
基本的にドライなのは変わらんが、何故か3話のシナリオだけ極度にイレイナがドライモンスターと化す。キャラがまだ定まっていなかったのか?
今のところ、私は結構好きです。
このドライモンスターな天才少女が旅を続けることでどのように成長していくのかが気になるので、最後まで視聴したい。
ネタバレ有りでキーとなりそうな話の感想を。
3話
{netabare}
謎のシナリオ。イレイナがドライなのは一貫しているが、
あまりにも3話だけ別人格のような冷淡さを見せており、
後から見返してみてもかなり違和感がある。
3話で主人公に共感できなくなった人は多そう。
前半の花のエピソードも、後半のドレイのエピソードも
どちらも真相に気づいていながら犠牲になりそうな人を救おうという意思は感じられず、
私には関係ないけどと言った様子に見えた。
確かにこれはかなり視聴者から反感を買うだろうなとは思った。
ただ、その後も視聴していくと、3話の様子だけおかしいことがわかる。
この時点ではまだキャラクターの設定が定まっていなかったのだろうか?
{/netabare}
4話
{netabare}
怪物討伐を手伝わないと言いつつ、助けようとしたところは意外だった。
3話から少し気持ちの変化があったのだろうか?
{/netabare}
6話
{netabare}
5話で師匠や生徒たちからいい影響を受けたのか、それともサヤの影響なのかわからないが
放っておけばいいのに王城に乗り込んで国王を襲うという
ハイリスク以外の何物でもないことに首を突っ込むイレイナ。
3話のイレイナなら間違いなく放置するくらい面倒な案件だと思うが
知らない間に成長しているのだろうか?
{/netabare}
7話
{netabare}
どちらのエピソードもイレイナではなくイレイナに似た魔女の昔のエピソード。
2~30年くらい経過していることから考えても母親か祖母かってところかな?
{/netabare}
8話
{netabare}
切り裂きジャックと言えばイギリスですが、
人形のデザインをはじめ、文化的にはフランスとかオランダのほうが近そう。
事件のことが問題視されていても、積極的に助けようとしないところは相変わらず。成長しているのは気のせいか?
{/netabare}
9話
{netabare}
殺人鬼になってしまった親友の過去の悲劇を回避するためタイムスリップ
冒頭で「一部刺激的な表現」という警告が初めて追加された。
3話も十分刺激的だったがそれ以上なのか?
まあ、この警告のせいでオチが読めてしまう。
過去に遡って普通の強盗を止めてめでたしめでたしならあんな警告はいらんわけでね。
案の定、思っていた通り、両親を殺したのはセレナだったというオチだった。
しかも私が予想していたよりもはるかに上を行く狂人だった。
イレイナがたどりつくまでに何が起きていたのか推測すると、
最初に魔力を消費してそれが途切れたということは、セレナが攻撃の意思を見せてきたから魔法で応戦したけど親友を攻撃などできなくて刺されてしまったということだろうか?
それはさておき、この話でのイレイナは、親友を2度も殺すというあまりにも過酷なことをエステルにさせないように止めようとしました。
そして止められなかったことを悔やみ、涙を流した。
やはりこれはドライな天才少女が精神的に成長していくお話のようですね。
続きがとても気になります。
逆にこれで次回以降、またドライな性格に戻ったら、それはそれで作者すごいなって思うけど。
{/netabare}