ニワカオヤジ さんの感想・評価

3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態：今観てる

五代目三遊亭圓楽なら座布団から落ちるくらいに笑ってくれたかも

原作は以前に友人から勧められて読んだのですが、面白いとは全然思えず、すぐ断念しました。
アニメの方は評判が良いようだったので、この度見てみましたが、原作と同じ感想でした。
まだ序盤しか見てないので何とも言えませんが、あまり評価が好転するようには思えません。


強面かつ無愛想なんだけど有能な中間管理職である主人公が、淡々と仕事をこなしたり周囲に悪態をついたり辛辣な態度を取ったりするというギャグ作品です。
しかし、
　・地獄という使い古された設定
　・地獄っぽい描写が少なく、地獄である必然性がない。温泉旅館が舞台でも問題ないレベル。
　・地獄と聞いて100人中90人は想像しそうな意外性のない登場人物
　・特に伏線もなくその場の会話だけで笑わそうとするが、ヒネりのないギャグ。
という印象で、
作者は地獄とギャグのギャップが面白いと思っているのかもしれないけど、その感性自体が時代遅れであり、ゼネレーションギャップを感じます（とは言っても原作者は1983年生まれで私より若いですが）。

例えば、「笑点」を見て爆笑できる人ならば、座布団1枚上げたくなるくらいに面白く見られるのでしょう。


私は、山田くんに座布団全部没収させたい気持ちになりながら見てます。


【追記】
絵柄やギャグが女性っぽいなあと思ったら、原作者は女性のようです。
荒川弘や吉田秋生など、物語やキャラクター造形は女性の方が優れていると思われる作品も多々ありますが、ギャグ漫画については女性漫画家で面白いものが皆無だと思います。

例外は、岡田あーみんだけじゃないでしょうか。岡田あーみんはどんな男性作家も敵わない天才ギャグ漫画家です（･･･と思いながら鬼灯の原作者のことを調べていたら、尊敬する漫画家は岡田あーみんだそうです）。


【もう全く本作品と関係のない余談】
現在（2020年秋）の「鬼滅の刃」大ブームにより、一般ニュースサイトでも毎日のように鬼滅が取り上げられていますが、そういう記事の微妙にずれた内容には、あにこれ在籍のアニメ・漫画ファンなら暗澹たる思いをしていることと思います。

そんな中、特にひどい記事がありました。
「男性っぽいペンネームの女性漫画家が実はたくさんいるんです！　作品の特徴から女性と分かる方法を教えちゃいます！」
とかいう、最近流行りの誰でも知ってることをさも自分が発見したかのように教えてくれる系のコラムです。
そのライター曰く、
「女性キャラクターがひどい目に遭わない」
ことが女性漫画家の特徴だそうです。

え？　逆じゃない？　　女性だからこそ同性を容赦なくひどい目に遭わせてるよね？

鋼の錬金術師(荒川弘)のニーナ、日出処の天子(山岸涼子)の刀自古を知らないの？
小説家でも、宮部みゆきの作品なんて、必ずレ○プされた過去がある女の子が出てくるし。
そもそも、鬼滅の刃でも女の子はモブから重要人物まで容赦なく殺されてるぞ。

知らないと思って一般向けにテキトーなことを書くニワカ記者をあぶり出すにも鬼滅ブームは役だっていますね。


かくいう私も、
「鬼滅」と「鬼灯」の字面が似ているのでこのレビューを鬼滅と間違えて読んでくれる一般人がいるんじゃないかと期待しつつ書いてたりして･･･