saitama さんの感想・評価
3.0
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
振り切れた感が面白い摩訶不思議ストーリーが一転、駄目アニメに…。
世界の終わりに向けた日々らしいが、展開がハチャメチャ過ぎ…なのに面白い。
神様の本領が見えた瞬間、人間の欲が全面に出たりして(ラーメン屋の親父)、人間描写などは意外としっかり。
ハチャメチャというより、荒唐無稽、支離滅裂な展開なのに、更にスピード感だらけなのに、ちゃんと感動があって、ちゃんと楽しめるのは、セリフの言葉選び含めて脚本がかなりしっかり確立できているからかな…。
あと、音と音楽の付け方がすごく良い。
オムニバスの各回別ストーリーが、全体を通すとひとつのストーリーとしてまとまるという、何気にあらゆる部分が高度に仕上がって成立している。創作性という意味では非常にアニメらしいアニメ。
■最終話まで
途中まで、あんなに面白かったストーリーが一転、現実味ゼロなバッド展開&駄目アニメに。
どうにも復活することなく、いつの時代の「不幸のなかの幸福探し???」 という最終回。
病気も人権もやりとりの言葉まで…突然展開が変わってからすべて糞な脚本に…。
そもそも量子コンピュータ素子が頭の中に埋め込まれていたとして、勝手にそれを政府機関が拉致して強制手術で取り外すとか…どんな独裁国家での話???
警備員は普通に暴力をふるい、そしてこれが日常生活のなかに存在している。こんなもん、本当にあるのは独裁国家か共産国家だけだ。まあ、いまの世の中も亡国にはある。それを指し示しているなら、もっと別の設定と表現にすべきだろうに…。
リハビリセンターのスタッフが頭から量子コンピュータを外したことを善として捉えている…狂っているとしか思えない。そもそもリハビリでゲームは依存性があり駄目とか…どんな非常識???
スタッフのトラウマは自己陶酔な自己欺瞞…主人公含め、性格難ありにすれば面白くなるとでも思ったのだろうか???
こんな脚本のままよく制作ゴーサイン出したな…。
障害者への対応をハッピーに見せたかったのか? 制作意図も中身も意味不明なアニメで終わった。
障害者への接し方に、違う意味でトラウマを与えるね。
あの子自身が幸せになれる道を選んだ…って、どんな無責任発言だよ。事実上人を殺してもなにも感じない人間が政府やリハビリテーションということとしか受け取れない。
本当に途中まで超面白かっただけに、こんなバッド展開と無理やりな「泣かせたい感アリアリ」の結末で終えたセンスはどうかしてる。こんなチープなストーリー、誰が泣くのだろう?
そんなに泣かせたいなら、浅田次郎の小説を全部読んで、少しは勉強することを勧めたい。
ちなみに総合評価が3.0を保っているのは、8話あたりまでの話は本当に良かったから。物語を1に下げても、他を下げる理由が見当たらなかった。そのまま行けば確実に4以上だったアニメ。それが残り3話に絞って言えば、マイナス評価にしたい。マイナス5レベルの駄目っぷり。