稲葉姫子 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:----
囲碁はよくわからないけど、感動しました
アマゾンプライムで見られるので、1週間で75話全話視聴しました。
あまりに有名な漫画・アニメですが、囲碁のルールも全くしらないので今まで見る気がしなかったのです。
1話とりあえず見てみようと思ったところ、ズルズル引き寄せられ本日、視聴が終わりました。毎日、ヒカルを見ることがどれだけ楽しみだったでしょう。ジャンプの三大原則である「友情、努力、勝利」が溢れています。
ヒカルの成長を藤原佐為とともに、私たちも見守っていきます。その成長ぶりが本当に楽しく、「あの子はちょっと違う」などと言われると、自分のことのように嬉しいのです。人は成長する、成長しなければいけない、成長する過程が輝くのだということがよくわかります。
私が175話の中で最も素晴らしいと思うのは、ヒカルの碁 第六局 「美しい一局」です。中学校の囲碁大会に出場した小学生ヒカルは、佐為とともに最終戦を迎えます。その最終戦は佐為がヒカルに見せるために一局でしたが、その素晴らしい棋譜を作り上げたのは、対戦した中学生の努力でもあったことを、佐為は称えます。私は泣いてしまいました。これは、横手美智子さんの脚本の力が大きかったでしょう。その脚本と、ぴろえの制作陣、そして声優さんの熱演がこの一話(一局)を作ったのです。
この輝くようなアニメの残念なところは作画が安定していないところにあります。作画4.0の時もあれば3.0の時もあります。第五十五局「sai vs toya koyo」第五十六局「千年の答え」は、名人と佐為の死闘を見事に描く作画でしたが、第五十七局「saiと打たせろ」はいわゆる作画崩壊です。あれは酷い。今のアニメなら後から修正を入れるべきものでしょう。この他にもよく作画が不安定になることがありました。(もう直さないのでしょうね。)
このアニメの中で、「囲碁界に新しいことがおきる」というような流れがありましたが、実際にはおきませんでした。囲碁界は旧態依然であり、陳腐化し、衰退に進んでいるようです。このような魅力的な作品を生かせることができない大人の人たちの責任は大きいでしょう。
アマゾンプライムさん、ありがとう。
ヒカルありがとう。