fluid さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 1.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
旅は良いですね
なぜ感情が無いのか、人なのか何なのか、不思議な少女が旅をしながら感情を理解していくお話。
1話1話が異なるアニメ作品のような、毎回新しい視点で物語が展開していくのがとてもワクワクしました。旅はいいですね。
ただ、中盤以降はちょっと内容がありきたりかなという印象。おもしろいのですが見た瞬間にオチが読めるので少し退屈でした。振り返ってみると後半だけでなく前半もどこかで見たことあるような。何が違うんだろう?前半は登場人物一人一人の感情がとても細かく描写されていて予想が付かない展開に目が離せませんでした。後半はその感情の描写すらよくある展開なのでとくに驚きも無く、普通におもしろいかなという感じ。
あと、腕が{netabare}機械なのはさすがに鋼の錬金術師のパクリと言われても仕方がないと思います。まず動力源は何なのか?電池か何かで動いてるのか?ちょっと無理がありすぎですよね。錬金術がある世界なら納得できなくもないですが。腕が機械じゃなくても十分おもしろい作品ですし、腕が機械である必要性もないですよねこれ。銃で沢山打たれているのに腕だけがピンポイントでもぎ取られるのもご都合主義すぎて納得できませんでした。もうちょっと腕が機械でも違和感のない理由付けが欲しかったです。{/netabare}
あと、主人公は相手の心を読み取るのが苦手だったのに{netabare}4~5話あたりですかね、話数またいだらいきなり、心を読み取るのが上手い設定になっていて驚きました。記憶力や分析力が高いから?機械的に読み取るのが上手いと言う事なんでしょうかね?なぜ上手くなったのかという描写が無いのでいまいち納得できませんでした。徐々に上手くなっていく展開を見てみたかったですし、もう少し細かく丁寧な理由付けをして欲しかったです。{/netabare}
余談ですが、そもそも【感情】と言うのは人の脳が下す一つ一つの細かな判断が複合的に重なり合ってよく分からないものになり、それが感情と呼ばれるものの正体なんだと思います。
なので、単純な判断は下せるのにその組み合わせの判断でしかない感情が分からないと言うのは実際にはありえないことではないでしょうか?感情が無いネタの作品を見るたびにいつもそう思ってます。
この作品にしてもそうです、適切な説明さえしてあげれば{netabare}ヴァイオレットも感情が何なのか理解できるようですし、説明が上手い人が一人いればあんなに旅を繰り返す必要はないというか、子供のうちに自然と身に付くもののはずなんですよね、細かい単純な判断はできてるわけですから。いっそのこと本当に機械か人形か何か人ではない設定の方が良かったかもしれません。あるいは、自分で意図的に感情をセーブして理解しないようにしているとか、トラウマか何か理由付けがあれば納得できたかもしれません。{/netabare}