on さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
緊張感を常に保ちながらもジャンプの精神を見事に内包した作品
約束のネバーランドは第1話のラストの展開から緊張感が常にあった作品だ。12歳以下の子供たちが暮らすハウスは外の世界の支配者鬼の餌を育てる施設だった。生き残るために12歳の子供「エマ」・「ノーマン」・「レイ」の3人を中心にハウスから脱出するという作品となっている。
ハウスの中には「ママ」と呼ばれる子供を育てながら監視する人物がおり、ママの目を盗みハウスの外を目指すための作戦が毎回繰り広げられる。その緊張感は作画の演出によって出されている。キャラクターが喋るシーンではあえてカメラを少し離したり、草むらの影からまるで誰かが見ているかのように描いている。ハウス内をキャラクターが動く時は視点が1人称になったりなどこの作品の作画の貢献は大きいだろう。
この作品は12話の構成だが、伏線を全て回収しきれていない。2期を作る前提で作っているから。だとは思うのだが第1期単体で評価するとなるとどうしてもマイナスになってしまう部分だろう。だが、そこに目を瞑れば予想にしない展開や、スピード感はもちろんジャンプの友情・努力・勝利は十分に浴びることが出来るだろう。12話でここまで満足出来るシナリオを作れるのは見事だ。
2021年1月から待望の第2期が始まる。ノーマンの事やハウスに送られてきた本の伏線の回収やハウスの外の世界はどうなっているのか?ハウス編を上回るシナリオに期待しよう