Fanatic さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
さすがに食傷気味のジャンプテンプレ
監督は朴性厚(パクソンフ)さん。
あまり聞いたことがなかった方ですが、来歴を拝見すると、これまでは絵コンテや原画、作監などの活動が多く、監督としては本作が「THE GOD OF HIGH SCHOOL」に続いて二作目かな?
ただし、それ以外はかなり強力な布陣。
脚本・シリーズ構成は「進撃の巨人」「BANANA FISH」「ダリフラ」等を手がけた瀬古浩司さん。
キャラデザは「ユーリ!!!」「寄生獣」「彼氏彼女の事情」等の平松禎史さん。
制作は「進撃の巨人 The Final Season」「体操ザムライ」等のMAPPA。
一話を観てすぐに分かりますが、作画はものすごいクオリティです。
バトルシーンの躍動感など、TVシリーズとしては鬼滅より上かも知れません。
気合の入り方から見て、少年ジャンプ連載作品の中から、集英社が二匹目のドジョウを狙って送り出してきた本命作品の臭いがします。
ただ、ストーリーというか、序盤の展開にかなり既視感が……。
同じジャンプ系の作品であれば「幽遊白書」や「BLEACH」、「青エク」なんかとそっくりなんです。
いきなり大悪魔みたいなものに憑り付かれ、初話から唯一の理解者である身内に先立たれ、力を封印して特殊学校みたいなところに修行に行き、仲間とともに特殊ミッションに赴いて……。
って、まんま「青エク」じゃ!?
向こうはサタンで本作は特級呪物ですから、全然被ってなんていないんだからねっ!
……という意見もあるでしょうし、設定が似ていようが何だろうが、面白ければいいんですけど。
のっけから合わないな、と思ったのは、主人公の性格。
例えば、何度も引き合いに出して申し訳ないですが、社会現象にもなった「鬼滅」の炭治郎。
あの子は妹のために頑張るというひたむきさがあって、まだ好感が持てましたが、本作の虎杖悠仁は、とにかく言動が軽い……。
深い考えもなく行動して、自ら窮地に陥っていく無思慮さ。
少年漫画にはよくある主人公像ですので需要はあるのでしょうが、個人的に、熱いだけの頭の悪い主人公は観ていてイライラするので嫌いなんですよw
それでも、他人の気持ちに寄り添えるとか、ハートでカバーできる部分があればいいんですがそれも感じられず……。
作画の美麗さに惹かれて五話まで視聴しましたが、特に主人公の主体性も感じられないまま、流されるようにバトルの繰り返し。
この辺りで今さらながら気づいたんですが、私って、バトル物が苦手になってるのかも?
以前はそんなことはなかったので気づきませんでしたが、あまりにも似たような展開のお話が多くて、いつの間にか飽きちゃってたのかな。
まあ、バトル物と呼ばれているものでも楽しめる作品もたくさんありますし、あまり乱暴な線引きはしたくないですが、とにかく本作の場合、何でバトルしているのかよく分からない。
一体何の為に戦ってるの?
……という理由付けが非常に希薄なので、どんなに派手なバトルを見せられても一向に感情移入できません。
何かを成し遂げるための手段ではなく、作者の中で戦いそのものが目的になっちゃってる印象を受けます。
なので「派手でカッコイイバトルシーンが見られれば、理由付けなんて雑でいいの!」っていう人には向いているかも。
そもそも少年ジャンプが低年齢層向けの週刊誌ですから、商業的な方向性としてはこれでいいのかも知れませんしね。
私の方は、五話まで観ましたが、交流戦?みたいな話題が出てきたところで「ああ、これは無理だわ……」と悟って、一旦終了です。
この先盛り上がっていくぞ!みたいな話も聞くので、また他のレビューなども参考に、様子を見ながら再視聴するかどうか検討したいと思います。
途中リタイアなので、評価はデフォルトのままとさせて頂きます。