STONE さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
もう少し考察があれば⋯
原作は未読。
ファンタジー世界で人間の医者である主人公のグレン・リトバイトが魔族の診療をしていく
話で、魔族ヒロインが次々と主人公を好きになっていき、グレンハーレムとも言うべきものが
出来上がる流れはまあよくある展開といったところ。
個人的にはデミヒューマン(亜人)が存在する社会そのものをメインモチーフにしているような
作品はシリアスコメディを問わず、単に「亜人がいる世界」を描いただけではなく、何らかの
プラスアルファを求めてしまうところがある。
例えば「モンスター娘のいる日常」は異文化交流の、「亜人ちゃんは語りたい」は
社会的マイノリティのメタファー的な要素があったり、「セントールの悩み」は人間以外が
進化した社会という思考実験でありつつ、現実社会の行き過ぎたポリティカル・コレクトネスに
対する風刺要素があったり、かなりおふざけの強い感のある「異種族レビュアーズ」も異種間の
性行為といった思考実験要素があったりする。
そういう点で、本作は亜人に対する病気や怪我とその対処法といった思考実験的要素を
期待していたのだが、今ひとつ踏み込みが浅い感じでちょっと残念。
逆に力を注いでいた感があったのがエロ描写。
作品内ではあくまで医療行為であるが、枠外から見るとエロ描写のように映るという手法は、
以前からコメディ作品ではよくある手法だが、前述の「異種族レビュアーズ」のように
ストレート表現する作品が出てきてしまうと、本作のようなあざとい表現方法は
やはりインパクトが弱い。
あと作品内では医療行為と言いつつも、医療行為を受ける側であるヒロインの反応を見るに、
グレン・リトバイトが「医療行為」と言い張ってセクハラ行為に及んでいるように
見えてしまったw。
ストーリーは他愛ない印象だったが、ヒロインのキャラデザインは個人的にはかなり
好きでした。
ヒロインの一人である苦無・ゼナウの名前の由来は、ドイツの戦艦、もしくはその艦名由来であるドイツ軍人の「グナイゼナウ」からの連想?
2020/11/07
2022/10/02 加筆・修正