稲葉姫子 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:----
完璧なアニメ・秀逸な脚本
監督の神戸守さんは「エルフェンリート(2004年、監督)」からのファンです。
原作は全て読んでいます。
本アニメの原作、GFハウス脱獄編(第1話 - 第37話)を完璧にアニメ化しました。カットできるところはカットし、大事であると思えるとこは丁寧に原作にない描写をしました。
①レスリーのギター
ママ・イザベラが子供の頃、同じプラントにいた少年が自身が作った歌を原作は歌うのに対して、アニメでは楽器(ギター?)で奏でるに変更しています。その楽器の音色が素晴らしいです。もの哀しく、寂しく、そして暖かいのです。
②塀を超えるエマと追いかけてきたママ
原作ではエマとママはわずかにエマが塀まできたママを見るだけに対して、アニメで目の前まで2人は接近します。それによりエマとママの別れがより一層強調されます。このシーンは原作を超えていました。
同じ鬼の「鬼滅の刃」が未熟な原作をufotableが上級なアニメに仕立てあげたのに対して、この「約束のネバーランド」はある意味パーフェクトな原作を、原作を落とすことなくアニメとして完璧に仕上げたのです。
神戸守さんの技量でしょう。
さて問題はアニメの制作が遅いということです。コロナがあったにせよ第二シーズンが2021年では遅すぎます。これでは最後までアニメ化できるのか心配です。