ウェスタンガール さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
メリークリスマス
今更ながら、原題は『ef - a fairy tale of the two.』であり、今作のメロディーズが、前作メモリーズの続編、アナザーストーリー等と思い込んでいた自分の見る目のなさを恥じるのである。
何より、非常に綺麗な終わりを見せてくれたメモリーズに、とても満足し、これ以上何を求めるのか、と感じていたところなのだ。
ところがである。
メモリーズは、本編であるメロディーズに至る長い序章であり、“すべてが始まる場所”へ、登場人物たちを、観る者全てを誘う道標の役割を果たしていたことを知るのである。
早々に明らかとなる復興の街“音羽”の謎、学園の屋上の鍵というマジックアイテムを仲立ちとして、1期に“広野 紘”の目を通して始まった、それぞれの物語が魅せる驚きの展開。
それは大きな輪となってつながり、あまりにも劇的で運命的な“羽山ミズキ”と“久瀬修一”の物語をピークに、“雨宮優子”と“火村 夕”の隠されたストーリーを明らかにしながら、静かに、しかし心揺さぶる終章、エピローグへと導かれるのである。
そこは、“二人の始まりの場所”、自らを信じる者だけが辿り着くことを許される奇跡という名の必然が生まれる場所である。
二つのおとぎ話、始まりと終わりを結ぶクリスマスの奇跡、それは強き言の葉の力から生まれるものであると皆が語りかけてくる作品。