クタクタ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ヒッキーの今後に幸あれ!
高校生になる前に初めて触れ、ある意味ヒッキーに憧れを持つものの、物語の完結を見たのは大学生になってから。青春群像劇ものは見てるとまぶしすぎて、自分はどうだったのだろうかと考えてしまう。
続の個人的には衝撃的な終わりから始まった完。続でヒッキーが求めた「本物」を最後まで探し続けた、その過程としてのプロムの企画だったのかなと。視聴者側はラブコメであることを知っているからこそ、「本物」についてはある程度推察できて、さっさとどっちかとくっつけばいいんじゃないかとも思えたが、そう単純にいかないのが人間関係。
「本物」を求めることで崩れてしまいそうな3人の関係。ただそのまま3人の関係を続けることは「本物」を求めることに反する。そんな中での最後の結論としての11、12話。
由比ヶ浜のヒッキーと結ばれるという願いは果たされなかったけれども、小町が加わった上で3人の居場所である奉仕部は残るという、もう一つの願いが果たされた綺麗な終わりだったのかなと。
雪ノ下とヒッキーの絡みに関しては、もう言うことなし。ある意味この絡みを見るために今までこの作品を見てきたと言っても過言ではない。他人に素顔を中々見せない(あるいは見せることのできない)クールな雪ノ下とボッチで過ごしてきたヒッキー。圧倒的に人付き合いが下手な2人が織り成すデート。可愛すぎてヤバい。気の利かせられるヒッキーは雪ノ下にとって最高のパートナーなんだろうな。
いろはすに関しては続で新たなヒロイン的な立場で出てきたかと思いきや、思ったよりヒッキーと恋愛的な?絡みはなかったのかなと。ヒッキーが雪ノ下を選ぶうえで、由比ヶ浜と同列に居たとは思えないし。その割には既成事実の下りでヒッキーを意識しているように思えるのがなんとも。
平塚先生は最高の大人キャラ。ヒッキーの人生最大の幸運は平塚先生に出会えたことかもしれない。平塚先生がいなかったら何も始まらなかった。なんで素敵な人が見つからないんだ。誰かもらってあげて。
「本物」に対する自分たちの答えを出すことで終わった本作だけれども、まだ高校2年生が終わっただけであって、3年生編も見たいと求めるのは蛇足だろうか。スピンオフだかどっかでやってくれないかな。新たなプレイヤーとしての小町や、2年生になってより生徒会長として成長するいろはすが見れるわけだし。
とにかく完結までアニメで見ることができて良かった作品。人の心情、人間関係を本当に上手く描いた面白い作品だったと思う。