テナ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
猫もきっと飼い主を思って
黒猫ダルは飼い主の女の子と生きている猫
ダルに出会ったのは子供の頃で一人で留守番する娘が寂しいと思った母が黒猫ダルを連れてきてくれました。
でも、お母さんは猫のお世話で娘の事をしてあげられなくてダルに嫉妬してみたり。
でも、ダルも優しくて彼女を元気付けようとするけど逆効果ですれ違ってばかり。
でも、ダルはそれを元気付いたと思い満足気で^ ^
彼女はダルを捨てようとする。
でも捨てられなくて、そうしてダルへの気持ちに気づき成長していく。
思春期で唯一の家族である母とも中々上手く行かず思い悩んでしまう。
そして家をでてしまう…でも彼女は1人ではありません。
ダルが居ます。
最初は友達と一緒に住んでいましたが友達は後に家を出てしまう。
そんな中、彼女は人生の壁にぶつかってしまう。
塞ぎ混む彼女を心配するダル
動物は飼い主の気持ちがわかると言います。
猫のダルは彼女の気持ちが痛い程わかる。
人と動物って会話は出来ないけど心は繋がっている気がします。
私は猫ではありませんが、ハムスターを飼っていました。
ハムスターって頭がいい動物なのですが一匹少し特別な子がいました。
私が高校の入学と同時に一匹のハムスターを飼う事になりました。
飼い始めて2年くらいした後でしょうか、その子が自分の名前を覚えたのです。
名前はリアと言うのですが巣の中に篭って居ようが「リアちゃ〜ん」と呼ぶと巣から顔をだすようになったのです^ ^
普段も名前を呼ぶと呼んだりすると歩いて来たり…エサ食べてる時は来てくれませんでしたが食べ終わり呼ぶと来てくれたりw
そんな子は後にも先にもこの子だけでした。
もしかしたら心が通じたのかな?と思ってみたり。
だから、この作品のダルの気持ちってリアルなのかも?って思いました。
動物って言葉は解らなくても、人間の普段と違う言動や表情…あまり声を発さないなどの情報を読み取ってるのかな?
声のトーンで浮き沈みを感じたり?
でも、そう考えると嬉しいですよね。
人間が動物に歩み寄ろうとする様に動物も飼い主である人間に歩み寄ろうとして居て気にかけてくれてる気がして。
でも、ダルもお年寄りで…寿命が近付いていたのです…
だから、悲しんで塞ぎ込んだ彼女に出来る精一杯の事…
ある朝に母に娘から電話が来ますが無言電話…しばらくして通話が途絶えます。
母は慌てて娘の元に行きますが娘は電話してなくて…話し合いの結果…ダルが1タッチダイヤルで家に電話をかけたのだと結論に。
そして、その話題を通して母と娘が久々に楽しく過ごしてる姿を見たダルは安心して息を引き取ります。
ダルの望みはたった一つ…ダルと母と娘…3人で楽しく元気に過ごしたかったのだと思います。
親子の仲を取り持つ…これがダルの精一杯の優しさであり思いやり。
動物とのお別れは辛いです。
私も飼っていたハムスターは私の入学祝いだったので、卒業が億劫でもありました。
何故ならハムスターの寿命は平均で3年前後だから卒業する頃には…でも、すごく長生きしてくれて約4年生きてくれました。
卒業も見届けてくれたから嬉しいけど限りある命だからわかってても息を引き取ったあとは辛いし今も思い出したら涙でそうになります。
作中では飼い主の腕の中でダルは息を引き取りました。
彼女もかなり悲しんだと思います。
そして時は流れ彼女は新しい子猫を拾います。
あれ?もしかしてこの猫ちゃんってダルの生まれ変わりだったりするのかな?
そうであって欲しいなぁ〜
短い作品でしたが素敵な作品でした。