退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
異世界転生ものをボケと突っ込みにしてみたー!
慎重勇者
この作品は、サクサクテンポ良く進んで、いい具合にコメディ要素があり、面白かった。
この作品は、異世界転生というネット小説の中で人気の高いジャンルである。元々はカクヨムの作品であり、2017年2月からカドカワBOOKSでアニメ化されている。
この作品は、慎重すぎる勇者とそれに突っ込みを入れるヒロインの絶妙なコメディが見どころの作品である。
①タイトルだけで物語の趣旨がわかる。
この作品の凄いところは、タイトルだけで内容が大まかに分かってしまうということだ。カクヨムの作品でもあるが、たくさんの作品があるカクヨムの中で、タイトルが印象的であることは非常に大切なことである。
②異世界転生ものというジャンルを選んだこと
異世界転生ものは、ネット小説の中で人気があるジャンルだ。
https://togetter.com/li/1239243
異世界転生もののアニメだけでいえば、30代や40代の男性に人気があり、根強い支持を受けている。
また、小説家になろうの読者層は、十代や二十代がほとんどというデータもあり、非常に若者にもネット小説(異世界転生もの)が注目されているのが分かります。
「小説家になろう」の読者層は「10代20代が過半数」! - WINDBIRD::ライトノベルブログ
https://kazenotori.hatenablog.com/entry/2019/09/13/172953
なぜ異世界転生ものがここまで読まれるのか。
私の持論を紹介すると、それは人生をやり直せるからです。
異世界転生ものは、主人公がリアルで死亡して、異世界でやり直すというところから物語が始まります。
昔のファンタジー作品では、主人公が元々ファンタジー世界に住んでおり、その元々住んでた主人公が、困難を乗り越えて成長していくという展開が好まれます。
ですが、このタイプの物語は、最近はあまり見かけません。
a ネット小説は文章力があまりない人たちも利用するため
一つ目の理由を紹介します。今、ネット小説を書く人は山ほどおり、小説家になろうで数々の作品をアップしています。
そんな作家志望さんにとって、読者というのは意見をくれる重要な評価者です。
彼らに自分の作品を読んでもらうことで評価をもらうことが、この作家志望さんにとって成長に繋がることであり、この顧客を獲得するというのが一番のポイントです。
そんな小説家志望さんにとって、読んでもらう小説を書くことはとても重要なので、小説投稿サイトには初心者向け講座が数多く存在します。
https://note.com/7776149/n/n231f9abed744
そこで言われることのほとんどの意見が、異世界転生ものは文章力が無くても、読者が異世界を想像しやすいという点です。
つまり、"異世界って言われたら、あれだよね城があって、西洋風の建物があって"という概念が、みんなの中にあるんです。
そういう点で、アマチュア小説家にとって、異世界転生ものはとても読んでもらいやすいジャンルと言えます。
b 主人公が大抵ニートやゲーマーのため、感情移入しやすい
次の理由としてあげられるのが、主人公がほとんどニートやゲーマーのために、読者層は感情移入しやすいということです。
小説家になろうを読む層は、侮辱する意味合いではありませんが、社会的に上手く行ってない人が多いです。
そして異世界転生ものには、いじめられっ子やニート、引きこもりなどが主人公のものが多く、彼らがとても感情移入しやすいように作られています。
これが異世界転生ものが受ける二つ目の理由です。
c リアルに疲れた人が多いから
三番目の理由としてあげられるのが、リアルに疲れた人が多いからです。例えば仕事で疲れた人、学校でいじめられた人、たくさんいます。
彼らにとって人生をやり直したいと思うことは、心の中にある欲求です。
以上のことから、異世界転生ものは非常に読まれやすいジャンルと言えます。
③普通のファンタジーとは違ってコメディ
では次にこの作品の中身を見ていきましょう。
この作品は、普通のファンタジーのようにラスボスを倒すというストーリーラインの上に、慎重すぎるがためのイレギュラーを作り出して、それを見世物にしています。
分かりやすくいうと、普通のRPGを慎重すぎるYouTuberがやってみた!という感じです。
この普遍的なストーリーラインの味付けを、とてもバラエティ番組のように表現したというのが一番の味噌。
ボケと突っ込みが上手く分かれて、進めています。
④文学というより、100%エンタメ
100%エンタメ路線です。はい。
この作品では小説作品ですが、終始一貫してこの漫才の駆け引きをストーリーラインに盛り込んでいます。
そのため、"非常に明るい"作風になっています。
要するに常にテンションMAXで見られるというわけですね。
・総評
異世界転生ものをボケと突っ込みで漫才にしてみたー
という作品です