退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
MMOってどういうものかわかる
ログホライゾン
MMOの文化観について非常によく分かる。
まずこの作品の感想として、やや危機感に疎いところがあるが、バトルシーンを安直に楽しむのはこの作品の本来の楽しみ方ではない。
どちらかというと、MMOってどういうものだろう。という疑問に対しての答えになっている。
この作品ではSAOと違ってキャラクターの死が無い。当たり前だが、キャラクターを死なせせてしまうと、MMOらしさがなくなってしまうから。普通MMOではキャラクターが死なない。キャラクターの死はMMOにおけるゲームの引退を意味することになる。
しかもMMOというのは引退してもすぐ戻ってこれるのだから、本当の死はリアルの死ではあり得ないというところにある。
Q キャラクターが死なければ楽しめないのでは無いか?
A そんな事もない キャラクターが死なないアニメは山ほどあるし演出のやり方次第で楽しめるアニメになる
①この作品の面白いところ
では私がこの作品を面白いと思った理由について簡潔に述べたいと思う。
ゲームの世界に閉じ込められた → シロエがゲームの中に通貨を用意した → 商品という概念を作り出す → 貨幣経済を作り出し大儲け → シロエすげえよ
大雑把に書くとこんなところ。
シロエはおそらくマクナルドをモデルにして、料理の作り方を広めたのだろう。
まずこの世界ではシステムで自動的に作った料理は、味がなくなるように作られている。
しかし、自分で手料理した料理は、味が出るように作られている。
シロエはこの方法を発見して、ハンバーガーの作り方を生み出し、それを店舗化してそれを販売した。
要するに、この作品の面白いところは、みんなでこれからゲームを作るけど、お前はこの中で何をやる?的な要素なのである。
この仕組みは、よくテレビ番組で、無人島を貸し切りして、その中で何を開発するかという番組内容によく見られるものだ。
答え → キャラクターの死が無いのは、キャラクター性を付属したまま、世界を開発する様子を描写したいから。
②パーティでの役割
次はこの作品の面白いところの二つ目を書きたいと思う。
この点がMMOらしさを表現している。
簡単に言うと、
パーティって剣職と盾職と回復職があります
あなたはこの中からどれに感情移入して、どれをやりますか
という意味合い。
これがこの作品の二つ目に面白いところだ。
この作品では、キャラクターの成長を通して、パーティの役割が事細かに描写されている。
特に、ルンデルハウス=コードとその周辺の子供達の描写は、パーティの役割を精密に描写している。
最初、ルンデルハウス=コードたちは、モンスターに勝負してもほとんど勝つことができず、手を焼いていた。
そして、パーティの役割を区別化することにより、モンスターを効率的に狩る方法を考え付き、それを実行する。
私が最初にMMOの紹介にはうってつけと言ったのはこの描写の精密さがある。
③ギルドメンバーの人間関係がなかなかリアリティがある
この作品には、様々なギルドが登場するがその描写はなかなかMMOを再現している。
例えば、初心者を囲い込み、強制労働させる描写。
これはMMOなどでも見られ、初心者をパーティに招待してギルドに誘い込み、ギルドで働かせたりする。
こう言ったMMOあるある的なところも面白い。
また、たまにいるネカマなどもMMOらしさを出しているところだ。これを見ればMMOとはどういうものかわかるだろう。
結論
この作品の面白いところはバトル描写でなく、MMOの社会構造やパーティの役割、またギルド同士の人間関係の動きなどを楽しむもの。