とーよ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この笑顔を守るために。
暮石ヤコさん原作漫画(未読)のアニメ化です。
概要は、森の守り人のゴーレムと人間の子供のソマリとの「種族を超えた親子の愛と絆の物語」であります。しかし、そのゴーレムに残された寿命はあと1年という…あ、これはあかんヤツ。設定で泣かせにきている(汗)
ってことで、まずこの段階から人によっては、明らかに狙いすぎの感動の押し売り的作品なのかもと身構える方もいるでしょう。取り敢えず、私は押し売り結構、どんとこいのM体質なので最後まで視聴致しました。
素敵な色彩と音楽は悪くありません。しかし、ソマリちゃんの態度や行動がやっぱりあざとすぎる感じがしました。テンプレの子供ってあんな感じでしょみたいな。実際、世界観としてダークな設定(地上は異形が支配する世界で人間は迫害され絶滅寸前)があり、ソマリも迫害を受けていたんですが、旅先での異形との接し方に違和感が。ゴーレムに助けてもらってからは、ゴーレムをおとうさんと呼んでいるところから昔の記憶は無くなってしまった(いわゆる精神的な防衛本能での記憶封じ込め)ようですが、それでも異形に対して少なからずトラウマ的なものがあると思うんですよね。でも、無い(笑)とにかくソマリは明るすぎというか、天真爛漫というか、好奇心旺盛というか、何ちゅうか、本中華。正直、ソマリはちょっと見ていてうるさい(ウザイ)かもしれません。でも、それが自分の子供だと許されてしまうんですよねー。そんな些細なことにも耐えられるし、何よりもこの子の笑顔を守り続けたいと思う。ゴーレムは常に自身には感情が無いと言っていて、理解も不能だとも言うけれど、言葉の端々に温かいやさしさが滲み出ていたかと思います。種族も違い、血の繋がりもないけれど、素敵な「おとうさん」です。絆は確かにそこにある。
原作漫画は今も続いていますので、アニメの終わり方は、後は視聴者の想像にお任せしますね的で中途半端ではありました。それは仕方がないのかなと思いますが、それにしても、この物語は設定上からどう考えてもハッピーな幕引きが見えません。結末は予定調和か大ドンデン返しの裏技が来るのか気になるところです。もしも、大ドンデン返しが来たらそれはそれで、もはや別の作品となってしまいますけどね。個人的にはハッピーエンドの締めが好きなのでそれでも良いですw)ってか、上で散々ソマリはうるさいとか言いつつも、やはり子供にはいつも笑顔でいて欲しい。最初の通り親子もので感動を狙って来た作品だなーとわかりつつ、最終話ではやっぱり目から涙が。くっそ~w(子供が居ると響きますね。)ところで今更ながらこの作品のテーマ、種族を超えた親子の愛と絆で良いんですよね?人間対異種族の社会的な方でなくて(笑)その象徴、ウーパールーパーみたいなおばさん(ローザおばさん)役の柴田理恵さんは素晴らしい演技でした。お見事!でも、わらべ歌怖いですw