かんぱり さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
上品なお酒を飲んでるみたいな余韻を感じます
私は虫が苦手です。
動物、哺乳類だと、なんとなく感情が伝わってくるけど、虫って機械的というか、異質な生き物って感じがします。
あと、キモいのが多いですし(>_<)
なので、蟲師ってタイトルでなんとなく敬遠していた作品でした。
キモい虫たちがたくさん出てくるグロアニメかなーと勝手に思ったり。。
実際には、とても味わい深い物語でした。
この物語の蟲は、不思議な生態を持つ普通の人には見えない生き物のことで、蟲師とは、蟲の生態を研究したり、蟲で困っている人を助けたりすることを生業にしている人たちのことみたいです。
主人公のギンコは蟲師の仕事をしながら日本各地を旅しています。
時代の雰囲気は明治あたりでしょうか?みんな着物を着ていて髪型は普通なので。
1話1話の内容が深く、濃くてずっしりきます。
見てると、まるで度数の高い上品なお酒を飲んでるみたいに見た後の余韻に酔っちゃうので、一気に見るよりも、少しずつこの物語を味わうように見るのがおすすめです。
絵もくすんだような色彩だけど、この不思議で幻想的な物語に合ってると思いました。
お話も、ギンコが解決できた話ばかりではなくて、ほろ苦い余韻のお話もあったり。。
4話の夢の蟲の話。8話の海の蟲の話。14話の竹の蟲の話。19話の天の蟲の話。
などが個人的には印象に残りました。
26話最終話も良かったですね。
余談ですが。
虫って昆虫や小動物はもちろんですけど、人の意識の表現にも使われたりしてますよね。
まるで虫のせいなのかのように。
虫の知らせとか、虫の居所が悪いとか。
人の体の中に虫が棲んでいて、寝ている時に体から抜け出してその人の悪行をばらすとの信仰も昔の日本にはあったらしいです。
なんだか、このお話の蟲たちみたいですね。面白いです。