STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえずの簡単な感想
原作は未読。
ここでのレビューをチェックしてくれる方は気付いているかもしれないけど、ネットなどで
俺TUEEEE系と呼ばれる、主人公が苦しまず困らず、無双状態で進んでいく作品があまり好きでは
なく、一応は視聴開始するんだけどほとんどが数話で視聴を止めてしまいます。
で、「本作もそうなるかな?」と思っていたら、これが結構面白くて、最後まで楽しめて
しまった。
前述の俺TUEEEE系では主人公の行ったことに対して、周りが凄いことと見做して驚いて
いるのに、主人公は「普通のことをしただけなんだけど」的な態度で変に小物ぶる演出が
あったりして、この辺もあまり好きになれない要素の一つだったりする。
その点、本作の主人公であるアノス・ヴォルディゴードの場合、周りが驚くようなことを平然と
やってのけるという図式自体は同じものだが、態度や言動などが謙遜することない大物感に
満ちたもので、この辺の潔さが実に気持ちいい。
こうした大物然とした者が悪者を懲らしめていく展開は勧善懲悪時代劇に通じるものを感じる。
悪者退治的部分だけだと単調になるきらいがあるが、前半の山場のミーシャとサーシャの
ネクロン姉妹の問題や、本作のクライマックスである偽りの魔王である
アヴォス・ディルヘヴィアの問題などストーリーもそれなりに凝ったもので、伏線もうまいこと
張られている印象。
作中世界では真面目なアノス語録やファンユニオンの歌など、メタ的には笑ってしまう要素も
コメディとしてよく機能していた感がある。
2020/10/18