Ash-Lynx さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
一部の人間が超常的な力を手に入れると何が起きてしまうのか
4話で世界の謎が一部明かされて一気に展開していく。4話途中で半年くらいロムってたけど、タイミング悪すぎたな。
超能力の設定と世界観が徹底的にリアル。もし同じことが現実世界で起きたら、似たような結末を辿るような気がしてならない。
SF系でリアリティが高いのは攻殻やプラネテスなどが上げられるが、どちらも近未来の話で現代の延長線上として比較的想像しやすい領域。だが、今作は日本の1000年後の未来を描いており、1000年という長い時を精度の高い論理的整合性で構築できるのはかなりのもの。ここまで独自の設定下での時代の進展と顛末を描けている作品はまずない。
子供時代のスタンド・バイ・ミー的青春と闇(真実)との邂逅、青年時代の性と別れと大人社会への反駁(他の意見に反対し、論じ難ずること)と挑戦、20代で社会問題から世界の危機へ、ラストで真のテーマが暴かれる。
ジブリ作品のように世界観に入り込んでしまう系の一大叙事詩が、この僅か25話に詰まってます。ここまで濃い10時間は中々ない。
「鶏が先か卵が先か。何れにせよ我々は淀みに浮かぶ泡沫のような立場です。そこから脱したいと願うのは当然のことではないですか。」