ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、その梅干しは背中についているのかもしれません。」
1998年から2006年にかけて「花とゆめ」で連載され、
2001年に一度アニメ化された作品。
そんな作品が再びアニメ化!
私は2001年のアニメは観ていませんが、
原作はすべて既読です。
名シーンの数々に再び会うことができて、感無量です…(´;ω;`)
2001年のアニメでは原作が完結していなかったため、
最終話までアニメ化されなかったそうなのですが、
今回はラストまでやってくれるのかな?
1期は全25話です。
● ストーリー
女子高生の本田透(ほんだ とおる)。
彼女は両親を亡くし、
今は訳あってテントで暮らしていた。
透がテントを張っていた場所は、
クラスメイトの草摩由希(そうま ゆき)が暮らす家の敷地だった。
家主の紫呉(しぐれ)から家事を行うことを条件に家に住むことを提案され、しばらくの間、紫呉と由希と一緒に暮らすことになった。
しかし、草摩家には十二支に関わる秘密があり、
透はその秘密を知ってしまったことで、草摩家と深く関わることになる。
ストーリーは原作通りだと思います。
十二支の動物に憑かれた草摩家の人たちと、
その秘密を、草摩の人間以外で知ってしまった透の物語。
十二支に憑かれた人間は、異性に抱きつかれると、
動物に変身してしまうという体質を持つのです。
設定だけ聞いていると可愛い感じがしますが、この体質や草摩家の空気によって、それぞれが苦しい過去や悲しみと今も戦っているという、重く辛い雰囲気があります。
そんな苦しみや悲しみに対して、
透と一緒に過ごしたり話をしたりすることによって救われるという展開が多く、
透と出会ったことで草摩の人たちが変わっていくような、
心が溶かされていくような、そんなお話です。
透自身も母を亡くし、家もない、
居場所のない悲しさや寂しさを抱えていますが、
その悲しさや寂しさから救ってくれるのも、
草摩の人たちや友人たち。
共に支え合う優しさが温かい作品でした。
● キャラクター
この作品の鍵となるのは、やはり本田透という人間でしょう。
ちょっと天然でドジなところもあって、
周りの人を気遣い、どんな相手も笑顔で受け入れる。
そんな優しい彼女に、
これまで苦しんでいた人たちがどれほど救われたか。
気が付けば、
彼女の周りには彼女を慕う人たちが集まっていますね^^
タイトルにも引用した透の梅干し理論大好きです♪
「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、
その梅干しは背中についているのかもしれません。」
背中にあるから自分では自分の良いところには気付きにくくて、
他の人の良いところにはいくらでも気が付いて羨ましくて。
あなたの素敵なところ、私にはちゃんと見えていますよ^^と。
この語り、原作を読んだときから印象的でしたが、
改めてアニメで見て、大好きだなと思いました(*´ω`*)
十二支の面々も個性が豊かで、
しかもイケメンが多くて良い(*´Д`)
この作品はハーレムを狙っているわけではないので、
恋愛色は強くありません。
それぞれが、惹かれる人に惹かれる、という感じ。
透に関わる恋愛色は、由希くんと夾(きょう)くんが、
三角関係をにおわせているぐらいかな。
タイプの違うイケメンと三角関係とかもういくらでも観てられる(*´Д`)ハァハァ
私は昔から夾くん推しですが、
今回も可愛かったー(*´Д`)
素直じゃないところとか、単純なところとか、
びっくりすると猫耳が出ちゃうところとか、すべてが尊い(*´Д`)ハァハァ
だけど時に積極的になる由希くんがマジで王子すぎて揺らぐこともありましたw
王子属性は伊達じゃない…笑顔もかわいいし…。
動物姿があんまり私には刺さらなかったのが残念。
もうちょっと可愛い動物姿だったら嬉しかったのだけど…。
新しいアニメ化ということで、
声優さんも一新です。
私は前作のアニメを見ていないので違和感なく、
新鮮に聞いていました。
重い雰囲気とは切り離せませんが、
にぎやかで、なんだかんだ仲の良い十二支の皆さんのキャラクター、
楽しかったです^^
まだ十二支全員はそろわなかったので(あと二人)、
先の展開も楽しみにしています。
● 音楽
2001年アニメの主題歌が名曲すぎたので、
それによるハードルが高すぎて。笑
どの曲も単体で聞くと良い曲ばかりなのですが、
フルバの曲として聴くと、私の中ではいまいちハマりませんでした。
【 前半OP「Again」/ Beverly 】
2001年のOPを意識したのかな?と思わせる、しっとり感動系のOP。
いい曲だけど、どうしても2001年OPには適わないという考えがよぎってしまう…。
【 後半OP「Chime」/ 大塚愛 】
前半OPとはガラッと雰囲気が変わった明るい曲。
こんな雰囲気の曲も悪くないですね^^
【 前半ED「Lucky Ending」/ ビッケブランカ 】
【 後半ED「One Step Closer」/ INTERSECTION 】
こちらはどちらもしっとり系。
どちらもよく似ている雰囲気です。
いい話の後によく合っていました。
● まとめ
最近過去の名作のリメイクが多くて、個人的には嬉しいような、今さらリメイクする必要ある?と思う複雑な気持ちが入り混じって、なんとも言えない気持ちがあったのですが、
こうして実際にリメイク版を見てみると、
名作はいつ見てもやはり名作だなあと感じられます^^
時代を越えて再び出会える嬉しさがあるんですね♪
この作品の登場人物に重くのしかかる辛さ。
しかし、それがあるから感じられる優しさや温かさ。
透や草摩の人たちのそんな姿は、
気が付けば見ている人たちの心も優しく救ってくれているのだと思います。
2期も楽しみです♪