いくす さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
愛してるを知る旅の終着点です。
原作未読、TVアニメと外伝視聴済みの感想です。
映画のチケット代が安すぎると感じてしまうくらい、大変すばらしい作品でした。
できるなら記憶を消してもう一回TVアニメから見たい。
このシリーズを通じて思った感想は、
人間が一番尊いと感じるのは、掛け値なしの真心からくる愛なのかなと。
いろんな形の愛があるけど、意図的に作ることはできない。
尊いものだと本能的にわかっているからこんなに感動するのかなと。
今作の魅力はキャラクターの心理描写が丁寧な点です。
キャラクターが実在するのではないかという感覚になります。
ディートフリート大佐が、失って初めて弟に家督を継がせる重責を押し付けていたこと後悔していることに気づいたのに、
会えたら会えたでそっけなく家は自分が継ぐ、行けよ。という素直に言わずに二人で生きろと背中を押すシーン。
ラストの2人が浜辺で向き合い、
ヴァイオレットが報告したくても感無量でなにも話せなくなるシーン。
この2つはとくに強くキャラの人格を感じます。
あえて1点だけダメだしをするなら、個人的にはTVシリーズの終わり方が美しすぎた。
特別な言葉をくれた人にはもう会えないけど、その言葉の意味を人生を通して知りながら生きていく。
そういう終わり方のほうが、物語としては美しいと思います。
それを加味しても、素晴らしい作品であることは揺るがなく、
見ることができてよかった作品でした。