シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
セーラー服姿の主人公のビジュアルが印象的なSFアニメ
研究所で起きた人工生命体の暴走事故によって危険地帯になってしまい、立ち入りを禁止されているという設定の黒部峡谷を舞台にした、オリジナルのSFアニメ。全12話。
2018年にNetflixで配信された作品ですが、今回テレビで放送していたので初めて視聴しました。
物語は、暴走事故で家族を失った中学生・橘アイコが、ある日、謎の転校生・神崎雄哉から自身の身体の秘密を知らされ、神崎や護衛のチームとともに、事故の爆心地を目指すことになる、みたいな流れ。とりあえず、全体の感想をざっくり書くと、いちおうストーリーはSFアニメとしてそれなりに作ってあり、核となるような仕掛けもあるのですが、それだけで1クールを引っ張るにはちょっと弱かったかな、といった感じ。正直あまり面白くなかったです。作品の大部分を占める、人工生命体と戦いながら移動するシーンに見どころがないですし、本筋以外の部分で興味を惹くものもないので、物語のオチにたどり着く前にダレてしまいました。作品につぎ込むネタの数や種類を、もう少し増やしたほうが良かったように思います。
作画は、とても綺麗。キャラは、原案が「翠星のガルガンティア」と同じ人ということで、言われてみればなるほどという感じ。あまり今風ではないデザインですが、これはこれで悪くないです。セーラー服のアイコや詰襟学生服の神崎のビジュアルは、この作品でいちばん印象に残る部分でした。
最後まで観終わって、SFアニメとして真面目に作られていたけれど、それが面白さに直結していなかったという印象で、ちょっともったいなかったです。1クール全12話というのは、物語の内容に対して尺が足りない作品もあれば、間延びしている作品もあって、ぴったりに収めるのはなかなか難しいのかもしれませんね。