シャベール大佐 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
熱さも笑いも十分にあるスポーツアニメだけど、ちょっとドラマが過剰だったかも
バスケットボールを題材にした青春スポーツアニメ。全50話。
主人公の車谷空は、元バスケ日本代表選手の母を持ち、技術はそれなりにあるけれど、身長が150cmもないという設定。物語は、九頭龍高校(通称クズ高)に入学した空が、その熱意で、まともに活動していなかったバスケ部の不良部員たちの心を動かし、いっしょに全国優勝を目指していく、みたいな流れ。最初はちょっと暴力的な描写が気になりますが、観続けていくと、登場人物は基本的にアホな男子高校生たちなので、笑えるギャグはたくさんありますし、真剣にバスケをやるようになると、感動するような熱い場面も多くあったりして、毎週安定して楽しめました。ただ、バスケの描き方はリアル寄りなので、落ちこぼれや問題児の寄せ集め集団であるクズ高がそう簡単に強くなるわけではなく、どうしても悔しい展開が多くなります。作品のテーマ的に、そういった挫折や遠回りをしっかり描きたいのだろうというのはわかりますし、このアニメの最終回でも物語全体の中ではまだまだ途中なので仕方ないのですが、全50話もの長い時間を観ている側としては、もう少し報われる部分を見せてくれてもいいんじゃないの、なんて思ってしまいました。
作画はいまいち。試合の場面での動きの少なさが目立ち、スポーツアニメとして迫力不足でした。音楽は、OPとEDに、男性ボーカルの曲ばかり全部で8曲ありましたが、なかなか良い曲が多かったです。
最後まで観終わって振り返ると、個々のエピソードは安定して面白かったけれど、全体としては展開の遅さや爽快感の欠如が気になって、総合すると、まあ普通の良作といったところでしょうか。ちょっとドラマが過剰という感じもしたので、もう少し削ぎ落してもよかったかもしれません。