栞織 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
大人の事情なのか?
レヴューしてみたらいいだろうと今棚に並べていて、思った作品。出崎監督の最終作に近い位置づけかと思いますが、アニメ誌情報では当時最初は大和和紀先生の「あさきゆめみし」のアニメ化という話だった。源氏物語1000周年記念とかいう話だったと思います。それが何時の間にか、ライバル作品の牧美也子先生のみたいな絵柄の作品でオリジナルということになっていた。なぜか理由はわかりませんが、大人の事情だと思います。当時それで非常に落胆しました。最近作の「はいからさんが通る」もそうでしたが、なぜ大和先生作品のアニメ化はいつもこういう事になってしまうのか。
内容もひどかったように記憶しています。まず、平安時代ではありえないような衣装のキャラがいました。朧月夜だったと思いますが、なぜ髪に西洋のようなリボンをつけているのか?あと、映画「コブラ」みたいな演出の六条御息所とか。随所に「まじめに作っていない」というのが散見され、出崎監督の人間性まで疑ってしまいました。そして話は藤壺の出家のところで打ち切りみたいにして終わっていました。なめているとは言いません。作画はきれいでしたからね。当時マスコミでは「源氏物語」の再ブームということで、取り上げられていましたが、こういう風潮を見るにつけ、こちらの気分は醒めてしまいます。光源氏のようなプレーボーイ男を描くのがやりたくないのなら、作らない方がよかったのでは?