Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「その智謀、銀河に轟く」「その野望、銀河を揺るがす」
この作品の原作は未読ですが、この作品の前作に位置する「銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅」と、1998年~2000年にかけて展開されたアニメシリーズ(本伝110話、外伝52話、長編3話)は視聴済です。
思い返せばProduction I.Gさんの新たなプロジェクトとして「銀河英雄伝説 Die Neue These」が打ち出された時、全身に鳥肌が立ったのを覚えています。
あの壮大な物語が最新のアニメーション技術を駆使して現在に蘇るんです。
しかも、Production I.Gさんと言えば「PSYCHO-PASS サイコパス」や「攻殻機動隊シリーズ」を手掛けてきたクオリティにも定評のある会社ですから…
唯一気がかりだったのは、物語がどの様に展開されるかの1点のみでしたが、今のところほぼ前シリーズの本編の流れを踏襲しているのではないでしょうか。
数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と、自由惑星同盟という
“専制政治”と“民主主義”という2つの異なる政治体制を持つ二国に分かれた。
この二国家の抗争は実に150年に及び、際限なく広がる銀河を舞台に、
絶えることなく戦闘を繰り返されてきた。
長らく戦争を続ける両国家。銀河帝国は門閥貴族社会による腐敗が、
自由惑星同盟では民主主義の弊害とも言える衆愚政治が両国家を蝕んでいた。
そして、宇宙暦8世紀末、ふたりの天才の登場によって歴史は動く。
「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと、
「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーである。
ふたりは帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
この作品は2020年4月からNHK Eテレにて『邂逅』・『星乱』を通して放送されたものですが、私は『邂逅』は視聴・レビュー共に済んでいるので、今回は『星乱』に絞って記載したいと思います。
因みに2018年の7月に記載した『邂逅』のレビューはこちらです^^;↓
https://www.anikore.jp/review/1824187/
『星乱』で描かれる物語は序盤の山場と言っても過言ではないでしょう。
銀河帝国、自由惑星同盟どちらも旧態依然の在り方に問題を感じ、新しい時代を予感させる風が吹き始めます。
ですが、これまでの古いしきたりに固執したり、寄りかかってふんぞり返っている人が大勢いるのも事実です。
だってその方が楽だから…
何も考えなくてもよいですし、何より既得権益が自分を守ってくれる…
そんなの砂上の楼閣でしかないんですけどね…
一方、物事をゼロから始めるのは半端な覚悟でできるモノではありません。
でも物事を遂行させようとする覚悟なら誰もが持っていると思います。
だから、主張が違うなら、お互い納得するまで徹底的に議論すればいい…
一番問題なのは、それらを暴力で無理矢理ねじ伏せようとして、無用の血を流すことだと思います。
自分の主張の弱さを暴力で補填する…そんないわれのない暴力ほど醜いモノはありません。
そして、これで大切な人が命を落としてしまう…何もかもが道半ばだったというのに…
もう、これが悔しくて仕方ありませんでした。
人生とは失うこと…じゃないよね!
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
『邂逅』『星乱』ともに1クールずつで計2クール全24話の物語でした。
改めて旧作と比較すると、作画のクオリティが段違い…
キャラデザもさることながらブリュンヒルトの機体とかもう溜息しか出ないんですけど^^;
そしてお待ちかねの全24話の続編制作も発表されましたね。
これは本伝110話をほぼ忠実になぞって貰えると期待しても良いのではないでしょうか。
続報を楽しみに待っています。
目一杯堪能させて頂きました!