えりりん908 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
初回は微妙な打ち上げ花火、だったけど…!
初回観ました。
近未来の大坂を、大胆にデフォルメした
賑やかでゴチャゴチャした世界。
SFコメディの舞台のようでいて、
いきなり「大量殺人鬼の公開処刑」を告知する、
カンサイ警察(=未来の大坂府警?)のアドビジョンの洪水からスタートです。
で、出てくるのは、
みんな極悪人な、
運び屋とか喧嘩屋とかハッカーとか手術狂女医とか、
その騒動に巻き込まれる「一般人の女の子(=主役?)」とか、
騒動に飛び込んでくるチンピラとか。
統治力を失っている感じの警察も、
アクダマと呼ばれる犯罪者も、
とにかく騒がしくて、
この世界では人の命が、軽いカルイw
主人公らしき一般人の女の子の巻き込まれ方、
スマートじゃないですね。
ていうか、格好悪い。
それぞれが凄腕のアクダマ=極悪人なのに、
コメディのキャラみたい。
でも残念ながら、
最近放送された「ドロヘドロ」みたいな深くて爽快なグロテスク感とか、
「博多豚骨ラーメンズ」みたいな切れ味とか、
コメディっぽくも感じられる雰囲気が全然たりない。
なんか薄っぺらいんです、ギミックもキャラクターも。
1回目は、派手派手な打ち上げ花火ってネライだったんでしょうけど、
観ててちょっと、いろんなところの重みが無さすぎ。
とりあえず視聴は続けますけど、
切れ味やグロ感の演出や世界観が期待値に達してくれないと、
ちょっとこの先は厳しいかな?って思っています。
って思っていました。
その流れが変わったのが、
{netabare}喧嘩屋さんが壮絶な戦闘の末に死んでしまったとき。
あ、これ、コメディじゃないんだ!って思ってから、
それまでのただのドタバタに見えた世界が、一変しました。
そして、最初のミッションではドタバタにしか見えなかったアクダマたちの、
セカンドミッションからの生きざまが、すごく格好よく見えてしまうんです。
キャラクターが、裏切りとか、頑張り過ぎとかで、
ひとり、また一人と欠けていく流れの中で、
自分の成し遂げたいことに、ただ真っ直ぐに向き合っていく姿、
立ち居振る舞いの美しさに、
完全に魅入られてしまいました!
ラストの2話では、現実と夢の境い目が曖昧になる感じがよくて、
これがハッカーさんの解析のプロセスとして生きていて、
最後に、一般人だったはずの主人公が、
完全に、自分を謀る詐欺師になって、
しかもハッカーさんの仕掛けを完全活用で、
覚悟のうえで、最期を迎えていくシーン!!
バカな処刑課は「笑って死んでいるよ(笑)」って嘲っていたけど、
死ぬことで達成できることがあると知っているからこそ、
その上での、覚悟を決めた死にざま!!!
神話の絵のように、美しかった!!!!!
そして、サイコパスの厚生省公安局のように、
裁量権が異常に肥大した処刑課を崩壊させる、
見事な壊滅と解決。。。
ラストはみんな倒れてしまっていって、
先のことは何も見えないけど、
でもそれでも、
微妙なはずの、打ち上げ花火だったのが、
壮烈華麗な大爆裂。
凄く、満足できるエンディングでした。
{/netabare}