「あひるの空(TVアニメ動画)」

総合得点
69.0
感想・評価
177
棚に入れた
704
ランキング
1939
★★★★☆ 3.4 (177)
物語
3.5
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

プラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

部活アニメとしては良い出来

背が低い少年が、そのディスアドバンテージを感じさせないほどの活力で躍動し、さまざまな困難の壁を乗り越えながら、成長していく物語。


主人公・空は、バスケの日本代表選手であった母の影響で幼少期からバスケを始めたが、母親譲りの低身長で思うようなバスケ人生を送れていなかった。ただ、負けず嫌いと諦めの悪さも母親譲りの一級品で、決して腐らず自分がバスケットコートで輝く未来をずっと信じていた。しかし、自分の支えとなっていた母親も病気で倒れてしまい、入院生活も長引く一方であった。空は母親が長くないことをもう悟っていたのか、「高校最初のバスケの大会で優勝する」と決意し、あえて母親の元を離れ、退路を断ち切って本気で神奈川のとある高校へと向かった。

○一つ目の困難:高校にバスケ部がない
空が入学した九頭竜高校には、きちんと活動している男子バスケ部はなかった。バスケ部自体は存在しているものの、部室は不良の巣窟となっていた。
空はそんなこともつゆしらず、バスケ部員の一として練習を始めるも、さっそく不良たちに目を付けられてしまう。空は屈せずに立ち向かい、不良たちをバスケで出し抜くことに成功。その場はとりあえずしのいだ。

○二つ目の困難:部員集め・不良たちの説得
バスケをすることは認められたが、母親との約束を果たすためには最低でも五人集めなければならなかった。不良グループのうち双子の百春・千秋はどうやらバスケ経験者らしく、一緒にバスケをやろうと誘うも、当たり前に断られる。しかし、空のバスケに対する純粋な情熱に心を打たれ、不良グループ全員とともに活動を開始する。
その他には、家庭の事情のせいでバスケができなくなり荒れていた強面不良と、バスケを諦めたおぼっちゃまのノッポの二人を説得し、経験者五人・初心者三人のチームに加えた。さらに、空に心打たれた背の小さな女の子・奈緒を参謀として迎え入れ、正式にバスケ部の活動は開始する。

○三つ目の困難:インターハイ敗北
急造チームでありながら、センスのある経験者たちに支えられ、それなりのチームが出来上がっていた。一度強豪との練習試合で大敗しモチベーションを失いかけるも、心変わりして更生した彼らは奮起して練習を懸命に続けていた。
いよいよ迎えたインターハイの初戦。初出場ながらも、序盤は持ち前のセンスで相手を圧倒。しかし、後半は急造チームであるがゆえにほころびが出始め、さらにはケガを押してまでエースが出場してきて形勢逆転。残り数秒というところで勝利が手からするりとこぼれ落ちた。延長戦では歯が立たずに、初戦敗退という結果に終わった。

○四つ目の困難:空の母親の死
死期を悟ったのか、なんとか外出許可を得て空にナイショで試合を観に来た。空が躍動する姿を少しだけ見て、試合が終わる前に帰ろうとするも、容体が急変。
インターハイ敗戦を悔しがる時間もなく、病院へ直行した空。母親はしだいに衰弱していき、「小さく産んで、ゴメンね」という言葉を遺し、帰らぬ人となってしまった。唯一の心残りは、優勝する約束を果たせなかったことだったのだろうか・・・

○五つ目の困難:問題行動による停学と廃部
インターハイ敗戦後、必死に練習したにもかかわらずあっさり敗退してしまったせいで、燃え尽き症候群になる。練習に明け暮れて不良行為から足を洗っていたのだが、久しぶりにタバコを吸おうと火をつけてしまう。そして、その火の不始末が原因で、部室は燃えてしまう。燃えたのは男子バスケ部だけで済んだが、百春は正直に話し、部室にいたメンバーは停学処分になり、もともと不良のたまり場としてイメージが悪かったバスケ部は「廃部」となった。
バスケ部の再興ではなく、新しくバスケをする集まりを作ろうという逆転の発想により、「バスケ同好会」として再出発する。今度こそ反省したメンバーたちも復帰し、同好会の存続をかけて、練習試合が開催されることになった。
相手は、なんとインターハイ出場の強豪校。よく分かっていないメンバーがあっさりと練習試合を承諾してしまった。
序盤は善戦するも、質・量ともに圧倒され、敗北してしまう。同好会も解散・・・となるはずだったが、校長先生の意向で存続が決定した。空たちは来年のインターハイ出場に向けて再々始動するのであった。


ここでアニメは終了。バスケのパートは、初心者的にはとても面白かったと思う。やるからには上を目指すという高揚感と、真面目にやったってどうせ勝てないという諦めのようなリアルな感情と、部活を経験した者としてはとても共感できた。
人間ドラマとしては、少々中途半端のように感じた。特に、女バスの円(ヒロイン?)の感情の揺れ方があまり理解できなかった。


全体としては面白かったし、続きも見たい!という気持ちになった。

投稿 : 2020/10/07
閲覧 : 227
サンキュー:

2

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