栞織 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ロシア・・・空軍?
この作品は昔レンタルビデオで見ました。当時新海監督の名前が出だした頃で、アニメ誌で特集されていたので、どんなものかなあと思い、作品リストも知らずに手に取ったのでした。今でも完全なリストは知りませんが、ミーハーなので新海さんの展覧会にも足を運んだことがあります。
さてこの作品、出だしはよかったのですが、ラストで北方領土とかロシア空軍の領空侵犯みたいなオチだったように記憶しています。かなりやばいなーと思いました。政治色がまさか入っているとは思いませんでした。きれいな環境ビデオのようなアニメを見るつもりだったのが、びっくりした覚えがあります。どこかからの要請で入ったのか不明でしたが、こういうオチは見たくなかったです。それでこれ一作見たあと、長い間新海監督の作品を見ることはありませんでした。
作画などは言われているとおり、非常に美しいと思います。特に出だしの地平線が広がる風景は、はやりの「世界系」のイラストでよく出てくる構図で、解放感と爽快感がありました。CG処理画面もきれいでした。あらすじも上述のとおり、途中まではとてもよかったです。主人公たちが都会の中で孤独に暮らしている描写は、新海作品には繰り返し出てきますが、その描写は今までのアニメ作品にはなかったもので、若い世代にアピールしているのもそこだと思います。その部分を今後の作品でも掘り下げていってほしく思い、領空侵犯関係の政治話は抑えてほしいと思います。しかしアニメ映画の興業も政治的思惑が影響しているみたいなので、仕方がないのかもしれませんが。