退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
C2Cの次回作にご期待ください!
ぼく(作者)のすきなマンガアニメの名シーンベストコレクション。
主人公のキメ台詞の復権に貢献したとも語り継がれる作品。
第1話 多分名作。賭けてもいい。(負けた…)
{netabare}
「我慢をし過ぎなんですよ、イレイナ。
自分が耐えればいいだなんて思わないでください。
気に食わないことがあるなら戦いなさい。
嫌なものは嫌だと、ハッキリ言えるようになりなさい。」
これほど完璧な第1話には、なかなかお目にかかれないでしょう。
魔法少女に抵抗無い方ならだれでも楽しめる作品になりそうな予感。「魔法少女?まどマギこそ至高ッッ!それ以外は全てゴミであるゥゥゥキリィィッッ」な方は論外なんでしょうけど。今どきいないかそんなやつ。まどマギが必修なのは異論は無いんだけどね。
見習い魔女が師匠を見つけて修行して魔女認定受けて親元を離れてさあこれからどんな出会いが待ち受けているのでしょうか?といった導入部分がコンパクトに収まった第1話ですがメチャクチャいいです。ステキです。ハートフルパーフェクトリーです。作画も背景もキレイ。
修行シーンでの魔法表現は本格バトル作品を軽く凌駕する程のド迫力。中二作品の様な魔法陣展開からのピカピカドッカーンみたいな無駄な派手さはありませんが、火炎、光弾、雷撃、降石、衝撃波、射出からの弾道、弾速、着弾、防御、土埃などなどメチャクチャ芸が細かいです。基本バトルモノではないと思うのでここだけかもしれませんが。
これ多分見たほうがいいヤツです。
{/netabare}
第2話 思ったとおりで安心
{netabare}「あなたはこれから独りになります。
でも、孤独ではありません。」
いいですね。OPEDまで世界観にマッチしてて統一感のある作風は好きです。しかし旅の初回にしてはいきなり格下相手の指南役という挑戦的な構成。エピソードだけだと奇をてらって主役を名言説教装置にした作品だと捉えられてしまう可能性もありそうです。でもイレイナの造形からして今後鼻をへし折られる展開は必ずあるでしょうからそうではないでしょう。格上との出会いもあるはずです。まだこれだけだとよくわかりませんが世界の一大事に巻き込まれるような大きなストーリーでは無いような気がしますし、そうであって欲しい。
個人的には見たまんまの雰囲気で行きそうな予感がするので安心です。視聴者の予想を裏切るぜ!みたいなビックリギミックを求めてるわけではないので。本当にまどマギの罪は大きいなあと思います。アレは初見殺しの一発ネタの反則技だったからこそ面白かったのであってアレをスタンダードにされてしまうのはきちんと王道の物語を製作してきた方々、王道を愛する方々にしてみれば迷惑極まりないと思うのです。
この第2話はいきなり落ち着いた感じなので次回の展開では見切る方も出てきそう。刺激的な奇抜さや斬新な設定の新鮮さを求めるとつまらないでしょう。そういう作風ってのはタイトルとビジュアルでわかるように提示するものですが、それがそのまんまだと「見たまんまじゃん、捻りが無いなあ」とか言われちゃうようなクソみたいな風潮はマジで撲滅して欲しい。
アニメに何を求めるかは各々の自由ですが私は元ネタ当てゲームをしたいわけではないので、今後もこのテイストで続いて欲しいです。
{/netabare}
第3話 やっちまったな…
{netabare}
2話をハートフルにした上での今回。これはいったい何がしたいのか?さすがにこれだけでは判断が出来ませんが、この序盤の段階でこのエピ投入は「ククク…この作品はただの人情旅物語じゃぁないんだゼッ」というアピールでしょうか。このエピを入れるにしてはセオリーとして早すぎな気がしますので掴みのつもりなのでしょう。はっきり言って「安っぽい」。2エピありますが展開自体はどちらも本当に、本当によくあるやつ。ベタベタの古典。まあベタなのはいいんですが何を感じて欲しかったのかがよくわからない。
前半はもし「諸行無常」をやりたいのだったらあまりに描写不足。ベタな古典展開ならここでイレイナが敗北感とか無力感を感じて自分の不甲斐なさにうちのめされて尊大な態度を改めるとかそういう感じで使う展開だと思うんですが。事態の解決に向かうわけでもないし。それは別にいいんです。世の中どうにもならないこともあるって事を知るってのをやりたいのなら。だがしかしイレイナがフーンって感じでスッと撤退するのでこれでは単に嫌な奴にしか映らないしそう思わせたいにしてもこれまた微妙。これはホントに何がしたいのかわからない。単純に演出が下手ってことでいいのかな?1話2話がキレイにまとまってただけに混乱しかない。
後半はもうね。匂わせがキツイ。プンプンする。クドすぎる。もしかしてセリフに頼らず絵で表現するゼッをしたかった?見たまんま過ぎる…。バリバリ怪しいだけ。騙す気マンマンのフェイクで初見殺しよりはまだいいけどさあ。そして見事に予想からミリもズレない本当に本当にもう本当にありきたりなベタベタ展開。観てるこっちが恥ずかしい。
wiki見ると3話とも絵コンテ演出スタッフがそれぞれ違うので今回はそいつがやらかしたと思うことにします。でも多分先は怪しいなあ。騙されたかも。
{/netabare}
第4話
{netabare}まあそうだよね。このご時世まともな旅物語なんかウケないよね。捻るしかないんだよね。奇をてらうしかないんだよね。それならなんでこんなありきたりで安っぽい話しか出来ないの?ねえなんでなの?手紙読んでる時点でもうビクビクしてました。まさか…今回もなのか…と。作画はメチャメチャいいんですけどそれだけです。しかしモンスターの暴れるさまは非常に素晴らしかった。窓から見えるファイアブレスの禍々しさはゾクゾクしましたね。ミラロゼの無双っぷりもとても良かった。こりゃ原作が〇〇だな。wiki見て納得。ヒドイ。救いのない話が嫌とかじゃなくて人情話が観たかったわけでもなくてただあまりに陳腐過ぎる。イレイナも見に行っちゃイカンだろ。キャラがブレブレ。イレイナ居なくても戦闘シーンは描けるしお父様ってセリフ聞かせたいだけか。下手くそ過ぎる。イラストが可愛いだけの子供だまし。まあラノベだしな。もう勝手にしてくれ。でもあの1話観たら騙されるでしょうよ…。{/netabare}
第9話
{netabare}なんかグロイということでフラッと9話だけ見ました。うん、やっぱりヒドイ。相変わらずのラノベやマンガの好きなシーンだけ集めてコラージュしてみました的な。だから整合性がないというか意味不明にしかならない。「僕の考えた~」以下で物語として成立してない。4話までしか見てない自分でもコイツならあんな面倒そうな依頼はパスするだろう…とか思ってしまう。魔力共有の指輪も道案内に役立つ描写はいいのですが、イレイナがたどり着く途中まで魔力を使っていたのにも関わらず一般人の少女セレナからボコボコにされるエステルにも違和感しかない。不意打ちというのならエステルは魔力使ってる描写が無い方が自然だったような。エステルもイレイナが指輪棄てる前に何故あんなに手加減してたのかもよくわからん。もう書ききれんほど?しかない。ああ、このシーンをしたかったのね、だけはわかるけど。どうせ最初からイミフなので絵面だけでも派手にするしかなかったんでしょう。
イレイナのキャラクター造形を考えるならコレを3話にするべきでした。イレイナが面倒な依頼を受けるのも殺しに躊躇うのも救えなかったことに涙するのも2話の続きなら違和感は無かった。そしてその後自分の無力さに打ちひしがれたイレイナが3話、4話のような振る舞いをするというのならまだ違和感は無かったような。途中見てないので見当違いかもしれませんが。でもまあエピソード本体がチグハグで陳腐なことには変わりないのですがね。
構造としてはエヴァガと同じ。エヴァガはキャラ造形はイマイチでもエピソード本体だけならまともだったのでまだいいですが、これは両方OUTなので救いようがないっすね。{/netabare}
11話
再会しすぎ。旅って町内なの?
12話
で、でた~。違う世界線や~。ゲル状って…メタネタかよ。そういや9話で過去行ってたな。イレイナ全くビビッて無かったはずだが過去に行かなかったらどうだったかなってのはさすがに気になるってか。ゲル化してもHUMAN IS DEADにならないさすが我らのイレイナさん、そこに(略。バラバラのお話が最終話で繋がるッみたいなやつの廉価版みたいな。全話観てないけどなんで16人?放送していない世界線もあるってことかな。過去改変は2カウントかも。
昔のヤンキーマンガであった「なかなかやるじゃねえか」→「お前もな」→友情!を一人でやるとは…。ベッドでの「自分で自分を許す」描写にはヤラれましたね。全部一人でやるんかい!ではなくてこれは「独り」でやらなくちいけない事なんですよね。孤独と孤立の違い、とはまた違うか。ここでやっとイレイナの「分別」がついたというか。この辺は続き見ないとわかんないですね。これでイレイナが変わってなかったらやっぱりここもただのコピペかよ!になるんですが…。
最終話を観るとこれまでの解釈がひっくり返るやつね。コレやりたかったのね。うんうんわかるよ。だったら道中はもうすこしバランス考えた方が良かったと思うな。やりたいこと全部ブチ込みましたって独りよがりにしか見えない。エヴァガは名エピソードベストセレクションだっだけどこれは名シーンのパッチワークだから換骨奪胎にすらなってない。ほんとにただの場面の切り貼り、コピペでしかない。丸パクリでいいんだよ。ガワさえ変えればいいんだから。好きな人はこのキャラがこのエピソードと繋がってって2週目が楽しくなるしかけの最終話でいいですね。
旅と言えば「インドに行って人生観変わりました!」みたいなやつ。自分しか見てないヤツはどこ行っても変わらんし、強烈な自己を確立してる奴はやっぱりどこ行っても変わらんし、好奇心旺盛なヤツは何見ても自分に取り込もうと貪欲だし、チコちゃんに怒られるヤツは強い刺激にはすぐ反応しちゃって振り回されるし、「出力」だけ見てもそれこそ何の意味も無いんですよね。
どこまでも自分にしか興味がない精神的にはすこぶる未熟なイレイナが様々な出会いと体験をただむやみに通り過ぎるだけに見えて、例えその場では何も出来なかったとしても、直接身になる経験を積めなかったとしても、ただその場に居ただけの傍観者に過ぎなかったとしても、時間を費やしただけの無意味な体験でしかなかったとしても、「無駄なことなど何一つない、そのためにはひたすら内省あるのみ」と説く最終話。ここでやっと誰かと一緒に旅をしようと思えるレベルにはなれたのかなあと。という意味では成長物語となんとかギリギリ言えるのでないでしょうか。
この作品には見た人間がキメ台詞でネタに走らずにはいられない、そんな力があるとは思います。そこは素直に賛辞に値する価値ある作品だと思います。散々ボロクソに叩いておいて最終話で掌クルーをしたのは誰でしょう。「そう、私です。」