pikotan さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
歌はウザイが物語は良い
この作品、中盤まではファンタジー色が全く無く、女子大生と消防士のラブストーリーが普通に展開されるのですが、私はこの恋愛パートの部分がややイラっとしてしまいました。
原因は何度も繰り返される、ひな子と港が「Brand New Story」を歌うシーンです。
上手とは言えない二人の歌を何度も聞かされて、しかもラブラブ状態だから余計にウザイんですよ。
某車メーカーのCMでも歌いながらドライブしているものがありますが、ああいうのが私は鼻につくんです。
ひな子と港には悪いけど「リア充爆発しろ!」って感じでしたね(ひがみ根性でスミマセン)。
まあ個人の主観は置いておいて、客観的にみれば良いストーリー展開だと思いました。
二人がどんどん親密になっていく過程が分かりやすいし、ここでの二人の幸せ度が高いほど後半の感動も高まりますからね。
中盤になって港が亡くなり幽霊として登場してからは、一気にファンタジーになりましたね。
スナメリイルカの浮き輪に水を入れて連れ歩くひな子は、傍から見たら完全に精神異常者でファンタジーというよりホラーでしたが。
この映画最大の見せ場と思われる終盤の廃ビル火災で、ひな子と洋子が港の作った波に乗ってビルの上から地上まで降りてくるシーンは、湯浅監督の本領発揮という感じで、個人的に一番のお気に入りシーンです。
でもこれで終わりかと思ったら後日談がありました。
1年後のクリスマスイブにひな子が洋子達とポートタワーに来た時に、1年前に港がひな子に宛てたメッセージが流れてひな子が泣き崩れるシーンがあったのですが、リア充爆発しろって言っている私でもさすがに心に刺さるものがありましたよ。
私が想像していた以上に感動系ラブストーリーでしたし、辛いことがあってそこから前へ進めなくなっている人に是非観て欲しいそんな作品でした。