saitama さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
物語自体は悪くないけど、並列要素多すぎで、尻切れトンボ感が…。
原作未読
魔法科高校の劣等生はけっこう楽しみにしていた。1期からすでにゆるゆるなスパイ対策な日本。いくらなんでも、これが魔法が現実化した世界という設定にしては駄目過ぎる。という、根本問題を除けば、九校戦のルールなども意外としっかりしていて面白かった。
その後あった劇場版もストーリーはベタだけどなかなか良かった。ただし劇場版のキャラが、原作や漫画読んでないとまるでわからない。で、今回の来訪者編を見ると初めて話がつながるようだ。
1期→来訪者編→星呼ぶ少女…ってことかな。
■1話視聴
まあ、うーん、とりあえず魔法科高校の劣等生だな。キャラにギャグ顔とか、これは最近の風潮なのだろうか? いる? という感じはする。視聴者の年齢設定を更に下げたのだろう…。
最後に流れたのはたぶんOP曲なのだろうけど、1期と鬼滅の刃の間の曲テンポ、曲の印象はどうにも紅蓮華…いや、鬼滅の刃寄り…。鬼滅の刃って本当に影響力あるなぁ。という感想。
作画はたぶん気合入っているのだろうけど、小さな体の動きとか、関節から動く感じでロボットみたいだな。序盤のクリスマスパーティーシーンが顕著。たぶん、デジタル作画が主流で動きのベースもコピペしてそれを修正しながら作画してるんだろうな…。手で書いた動きじゃない。
ただ、目の瞬きだけ異常に細かくチェックしてる作画。これである程度リアル感出せると思ってるだろう。あと、参道の歩くシーンとかも、どうでもいい部分を細かくしてる。というか、メリハリつける場所が違う気がする。
ストーリーは…今後見ないと面白いかわからない。魔法師は交換留学が規制されるほどの重要人材なのに、普通にスターツに追われる存在が、島国である日本に簡単に密入国で進入できている部分とか…。うーん、魔法師がいる時点で、国境警備等は現在とは比較にならないほど厳しくなっているはずなのに、こんな国境ゆるゆるな先進国は有りえんよ…。現在のリアルな日本もスパイ天国だけど、まともな対策もなく魔法師なら世界中どこでも潜入できちゃうじゃん。という設定がグズな部分は目を瞑るしかない。
まあ、中学生以下ならそんなグズ設定は気にしないからOKなのだろう。
■2話視聴
ストーリーとしては、吸血鬼事件により魔法師が狙われている模様。それらは吸血鬼やデーモンと呼ばれていたが、どうやら異能の持ち主らしい。
1期もストーリーというか設定全体を把握するのに序盤けっこうかかって、理解が進むとどんどん面白くなっていったので、この吸血鬼事件自体はもう1〜2話かけて徐々に全体像に迫っていくのかな…。
普通の体じゃないと言ってたレオの遺伝子(どう考えても遺伝子操作な肉体だろあれは)については今後明らかになっていくフラグが立っていた感じ。
そして事件含め相変わらずスパイされ放題な日本…いやー、いくらなんでも酷くない?
■3話視聴
やっとストーリーが加速してきた感じ。どうやらパレードの仕組みも判明したし。この辺のスロースタートは1期同様。どうしても説明セリフが多くなるので序盤はこんな感じなのだろう。そして、やはりOP曲は紅蓮華からインスピレーション得たのだろうな…話数ごとに聞くからなおさらその印象が強まる。
■6話まで視聴
物語は面白くなってきた。6話はバレンタインデー絡みで若干OVA感ありだけど、やっぱり、こういうのはOVAにしちゃうか6話を完全に本編から切り離して閑話休題回にすることで、話をもっとぶっ飛んだものにした方が面白いのでは。原作がどうなっているのかは知らないが、6話に関しては本編と枝葉エピソード(バレンタイン)を分けて作った方が良かった。
ところで、6話、かなり画がしょぼくなった気がするのは気のせいだろうか。
■7話視聴
展開は面白いとは思うのだけど、原作読んでないからわからないが、並列要素が多すぎて、小説では非常に面白いのだろうけど、アニメ化すると並列要素がコンフリクトして話が進まないし理解も進まない。
7話ということは、1期なら入学編が終わっている。でも、今期はまだまだ話として先が見えない。それ自体はいいのだけど、並列に進む要素が多すぎる結果として、やりたいことが多すぎて何一つ整理できない駄目な子の動きを見るかのよう…。
原作は大切だけど、アニメ化は、本筋を変えることなく、話のつながりを整理することも大切だなと感じる今季…。駄作や凡作ではないと思うけど、1期のようなキレの良さは完全に失われたかもしれない。
ギャグ画にならなかった、ほのかの可愛さは一服の清涼剤。。
■9話まで視聴
うーん、ローファンタジーなんだろうけど、NSA(エシュロン自体はアメリカが本当に所有する盗聴システム)のエシュロンもどきが3にまで進化し、7人にバックドアキーをAI的ものがランダムに提供ねえ…。
100年先と仮定すると、AIはたしかに進化しているだろうけど…。それが自我を持ち7名をランダムに選択か…。ちょっとリアリティも薄いし、SF的発想としても薄いなぁ。
1シーズンのときのように、魔法が突拍子もない話の方が、物語として楽しめたなぁ。2シーズンは無理にローファンタジー感を強めたように感じるし、そうすると、どんどんつまらなくなっている。
原作ありきなので仕方ないのだろうけど、うーむ…。
■13話まで視聴
リーナがあっさり帰国とか、終盤に来て新キャラクターどんどん投入とか、なんだかなぁ。
最後はお兄様凄い!!! 360階建てビルを再生とか…もはや神。
アニメなので、別にこれもありなのだろうけど、いろいろ投げっぱなしで回収なしに終わった感は否めない。
基本ストーリー展開は原作ベースだから仕方ないのだけど、もうちょっとまとめかたあったはず。このジャンプ連載打ち切りのような終わり方ってどうなの???
この次があるとして、それは最低でも1年先とかの話だろうし、ちょっとアニメ化の悪い部分が満載の2期だった。前作のような、序盤数話の説明回が終わった後の一気に話が進んでいく軽快感が今作はゼロ。
ダラダラと並列に話が進み、結果として全部未回収…。これを1クールでやろうとした製作委員会のグッズ等での回収ビジネス臭が酷い…かな。救いは一応、わずかながらに劇場版とはリンクしていたところ。
で、次回は優等生…。こっちの方がお金回収しやすそうだものね…。
■約2年ぶりに見返した
実は一期は、ちょいちょい見返すのだが、二期は放送時以来見ていなかった。
で、約2年ぶり(一年半ぶりか?)に見返した。
うーん、一気に見直すと、最後の13話を除けばまあまあ。
意外と色々深いなと思うところもある。
とはいえ、やっぱり放送時に毎週単位で観たら、いまいちかな。
やっぱり並列処理がうまく行っていない。
個人的に良かったのは、ほのかが可愛いって部分くらいかな‥。
これ、マーケティングが失敗かもしれない。
今見直してみても、1期→来訪者編→星呼ぶ少女の順番が正解だった。
なぜこんな変則的な公開順にしてしまったのか‥。
結果、客観的にみても市場評価は一期を超えることはなかったと思う。
あと、優等生は蛇足過ぎた。
製作委員会の問題なのか、プロデューサーのセンスなかっただけなのか。
まあ、何せよ、惜しい作品。もっと良くなる要素しかなかったのに。
個人的に好きな作品ってのは、タラレバを言いたくなるな‥。