タック二階堂 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
結局、司って何者?
詳細は公式でも。
ある冬の日、交通事故に遭った星空(ナサ)は、助けてくれた司に交際を申し込みます。すると「結婚してくれるなら、いいよ」と。
で、こう、いろいろあり、3年後。高校にも行かず、フリーターとして稼ぎまくっていた星空のもとに、司が訪れます。婚約届を持って。
こんな感じで始まる新婚生活、いったいどうなるの?
というお話です。
司に一目惚れしたので交通事故に遭うわけですが、ちょっとこのキャラデザで「トニカクカワイイ」とはなりませんねえ……。司は、何か達観したサバサバ系女子。鬼頭明里さんは良い配役です。ただ、もうね、観ていて浅野真澄さんにしか見えない。ますみんがCVでいいじゃんって感じ。
とりあえず3話まで様子見します。
=====第2話視聴後、追記です。
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お嫁さんが来た初夜(まだ初日だったわけ?)、ナサは司と布団を買いにドンキに行き、ひとつ屋根の下で寝ます。
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という“だけ”のお話。
これさ、いったいどの層に向けて作られたアニメなんでしょうね。
おっさんである僕にとっては、なんだろ……。遠い日の初めての恋人との初夜? のわりには、エロいことも何もないしね。逆に、こんな初夜を中高生男子のお子さんに見せたら、それこそ少子化が加速するだろうしね。
うーん……。
鬼滅で一躍人気女性声優の筆頭に躍り出た鬼頭明里さん。こっちも「まちカドまぞく」の桃みたいな役作りですね。クールな美女って役が本当に合っているんですけど、作画があんまり良くないのでトニカクカワイクナイ……。
いちばん良かった作画は「ドン・キホーテ」の看板でした。
てなわけで、こう、何とも言えない作品で、現時点では面白いとは言えないです。次で判断します。
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=====第3話視聴後、追記です。
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お風呂に行きましょうということで、近くの銭湯に。
銭湯の経営をしているのは、ナサの同級生のアヤと、妹のカナメ。ナサのナサを見まくる下ネタ大好きのカナメ、そして可愛くて学校でも人気のアヤ。そんなアヤに、ちょっと嫉妬する司なのでした。そして、ラストには司のライバル?登場。はたして、ふたりの運命やいかに!
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というお話です。
まあ、当たり前ですが2人だけの話ってことはないので、サブキャラが出始めて、ストーリーに動きが出てきましたね。まあ、銭湯姉妹はベクトルが違うけど、どっちもウザすぎますけど……。
ま、絵の微妙さは鬼頭明里さんの声で補完していくしかないですね。朝飯があんなに美味そうに見えないのも、ある意味で凄いわw
とりま次回の小原好美さんがCVの金髪お嬢様がどんなキャラなのか気になるので観ます。
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=====第4話視聴後、追記です。
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旦那さまがプロポーズの場所を探しに行ってしまったので、司はやることがなく、部屋の掃除を……しようと思ったけど、超几帳面なナサに行き届かない掃除の場所はありません。では料理を……、と、その時、金髪少女・チトセが訪ねてきます。
司を姉様と呼ぶチトセは、どうやらお嬢様。結婚したと聞き、びっくり仰天。体よく追い払われて、階段で泣いているところにナサ登場。司の旦那さまと聞くや激昂。理性的に話そうとするナサを拉致し、自宅に連れ去ってしまいます。はたしてナサの運命や如何に!?
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というお話です。
チトセのCV・小原好美さんは、やっぱり逸材ですね。出てくるだけで、パーッと話がコミカルになります。「まちカドまぞく」がお好きなら、桃&シャミ子コンビ復活ですw
今回はとても面白かった。そして、司の過去が謎めいてきて(もともと謎だったけど)、月がどんな関係があるのかってことも気になってきます。
なんだかんだ観ているのは、それなりに楽しめているからかもしれませんね。鬼頭明里さんと小原好美さんという旬の実力派若手女性声優の演技が、ストーリーに彩りを添えている感じです。
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=====第5話視聴後、追記です。
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テレビ大好きなお嫁さん。でも、ナサはテレビは観ないし、家にないんです。司の熱い映画熱を語られ、テレビを買うことにしますよ。
銭湯の娘(妹)に、指輪は買ったのかと聞かれたナサ。買ってないと言うと、そんなのお嫁さんが気を遣っているだけだ的なことを延々と説教されます。
バイトに行かなきゃならないナサ。公園で寂しそうにしてる司が可愛くて、思わずチュー。それを見ている金髪美少女のメイド2人。何を見せられているの状態。
寂しがらせないために必要なのは、だから指輪なんじゃないかとナサは思い至ります。さて、ナサは指輪をどうするのでしょうかね?
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というお話。
なんていうかなあ……。
あ、そうだ。この作品ってOP(あと、どれくらいの距離を月へ歩いたら、のやつ)の居心地の悪さと同じなんですよね。あの曲も、出だしはめちゃくちゃ名曲な感じなのに、途中からBPM速くなって(厳密にはなってないんだけど)言葉数を詰め込んだラップみたいな曲になりますよね。「いやいや、そうなっちゃうんだ、これ」みたいな。
作品もそう。なんとなく、いい感じに展開していきそうなのに、あれ? そういう感じになるんだ、みたいなね。別にさ、結婚指輪を探す話をこんなに掘らなくても良くないかな。しかも、わざわざハニーウィンストンがどうとか、そういうの詳しくやる必要性を感じないというか……。
せっかく、いろんなキャラ出したのに、もう生かしきれてない。
まあ、ね。これも結婚から始まるラブコメという出オチ感満載の作品だから、こういう小ネタの積み重ねが必要なんでしょうね。うん、あんまり面白くないです……。
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=====第6話視聴後、追記です。
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アパートが狭いなぁ。なんで夫婦なのに、自分はベッドでお嫁さんは床にふとんで寝てるんだ。でも、超絶寝相が悪いお嫁さんは、夜中に一度目を覚まして水を飲み、なんとナサの隣に来て寝るわけ。で、寝ぼけながらチュッとかねw
んでまあ、こりゃどうにも広い家に引っ越したほうがよかろうもんということで、お嫁さんに話すわけですが、特に不便はない、引っ越し資金がもったいないと。そこはほら、大画面のプロジェクターで映画を観たらいいよとか、DVDいっぱいの本棚を作れるよとか説得するのですが、引っ越すには保証人が必要。で、ナサは奈良の実家の両親にお嫁さんを紹介するために、深夜バスで向かうよというお話。
や、これ、僕ちょっと勘違いしていましたかね。
この作品というのは、ラブコメじゃないんですよね。だって、結婚からスタートするわけですから。つまり、畑健二郎センセが経験した浅野真澄さんとの結婚、そこからの新婚生活ってので感じたアレコレを、恋愛なんて知らないお前らキモオタに教えてやんよというノウハウギャグコメディなんですよね。
だから、夫婦で引っ越すのに保証人がいるんだよとか、シングルベッドじゃふたりで寝るのは狭いから広い部屋に引っ越すべとか、結婚指輪と婚約指輪は違うんだよとか、そういうことを事細かくやるわけです。
育ってきた環境が違うから、好き嫌いは否めないってセロリな関係って、実は夫婦生活を始めたばかりだと、誰しもがぶつかる壁なんですよ。やれエアコンの設定温度が寒いだの暑いだの、トイレの便座は下げろだの上げろだの、他人が一緒に暮らし始めるんだから、そりゃ最初は合わないわけ。そういうアレコレを見せているんだなって、今ごろわかりましたよ。
そういう見方をすれば、この作品は面白い。1クール観たら、キモオタ諸氏も恋を、結婚をしたくなるんじゃないのかな。そういう作品なのかもしれないですね。
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=====第7話視聴後、追記です。
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ナサの両親に司を紹介するために、奈良に連れて行くエピソードの続きですよっと。
京都にも付いてきちゃった千歳とメイド2人。とりま2人で話したいってことで、千歳とナサが京都で人力車に乗ったりとか観光します。
一方、司はメイド2人とパン屋に行ったり、京都国際マンガミュージアムに行ったりします。そんな道々で、ナサの魅力を聞かれ、銭湯の女の子を紹介されたエピソードをしながら「私に女の子を紹介するのに、その娘のいいところから話す。そういう人だから結婚しようと思った」と。
そしてナサは、千歳に結婚を決断した理由について説明。運命に人に巡り合う確率は0.00034%というピーター・バッカスの説を引用。そして「僕は一生をかけて、それを証明していく」と千歳に話します。納得はしないけど、とりあえず今は東京に帰るという千歳。さて次週はナサの両親と会いますよ。
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というお話です。
いやあ、これは見くびっていましたね。先週あたりから、この作品の見方を変えているのですが、実に面白いね。今回もいいお話でした。
こりゃやっぱり、DTのオタクには受けない話なんでしょうね。多少なりとも、恋愛とか結婚を経験していないと、こういった男女の機微とか、相手に対する思いやりとかの理解ができないんだと思います。
キャラデザがこんな感じだから、この作品にヒットする層(たぶん30~50代の既婚か、恋愛中の男性、あるいは女性)はハナっから敬遠しそうなんですが、ターゲットは間違いなく、そこ。や、本当は20代の男子に観て、何かしらの感情を芽生えさせたい意図はあるんだろうけど、深夜アニメ視聴者のオタ青年は「なんだこれ、つまらん」って切っちゃうだろうなって。
難しいですね、作品づくりって。いっそ、ノイタミナでリアル寄りの作画でやったり、もはや実写でドラマ化したほうがターゲットにヒットするのかもしれないですね。でも、これ面白いですよ。
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=====第8話視聴後、追記です。
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ナサの両親に会いに奈良まで来た2人。
緊張でバクバクでしたが、それは両親も一緒でした。挨拶もそこそこに、ナサの父・エニシはナサを風呂に入らせ、司と2人で話したいと言い出します。そして、なにか約束をするのですがナサにも視聴者にも内緒ってことで。
翌日はナサと司で奈良見物。大仏を見たり、法隆寺を見たり。写真をたくさん撮ろうという司。ナサにおもしろポーズの無茶振り。
そして東京に帰ってみると、なんと2人で暮らすアパートが火事で全焼……。
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というお話でした。
うすうす感じてはいましたが、やはりこれは「竹取物語」的な何かなのかもしれないですね。そもそも1話のトラックにはねられたナサを庇って助けるというところから、もうおかしいもんね。
今回では、それを小出しにしてきたなという感じ。歴史に興味ないと言っていた司が、古典文字を恋文だと分かったり、東大寺南大門が鎌倉時代に再建されたことを見てきたかのように話したり、平城京に暮らしていた人たちのことを知っているかのように話したり、聖徳太子を「あの人」呼ばわりしたり。
まあ、要するに「かぐや様」ですよね。いつか月に帰るのかしらね。
そして、新婚うんちくは今回も入ってますね。そう。腕枕はけっこう痺れるんですよねw 経験のない人にとってはポカンで、やっぱり面白くないで話が終わるんでしょうけど。
どうも回を追うごとに面白さがアップしていくタイプの作品。今回なんて完璧な脚本だったと思います。司とナサの父親とのシーン。「ナサくんは、僕たちには出来すぎた息子。いろいろなものを僕たちに与えてくれた。どうか、ナサくんを末永くよろしくお願いします」と頭を下げる父親の姿を見て、結婚を経験したことのある人なら、涙が止まらないシーンでした。
立場は逆だけど、ドラえもんの神回「のび太の結婚前夜」で、しずかちゃんのパパが「あの青年は人のために涙を流せる素敵な人だよ」と話したシーンを思い出しました。
キャラデザや作画が気の抜けた感じなので、ちょっとイメージが良くなかったところもありましたが、なかなかどうして。この作品は今期でもトップクラスに面白いアニメです。
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=====第9話視聴後、追記です。
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奈良から帰ってきた2人が目にしたのは、全焼してしまったアパート。愕然としている大家さんに、ナサはケガはなかったか、無事で安心したと声をかけますね。その姿を見て、司は「私がナサくんを好きになったのは、自分のことはさておいて、まずは人の心配ができるところ」と思います。
そして、ナサは焼跡で探したいものがあった。それは、2人で買った鉢植えでした。植木鉢は割れてしまいましたが、苗木のほうは無事で一安心。
とりあえず、あとのことは銭湯に行って考えようということで、有栖川さんのところの銭湯に行きますよ。男湯であらぬ妄想をして勃起してしまったナサ。そんなモノを要に見られてしまいますね。
で、火事で焼け出されてしまった2人のために、使っていない離れを提供してくれる有栖川家。綾はナサと司が結婚したことを知らないという天然っぷりでしたが、容赦のない母親によってその事実を知らされ、無事に失恋しましたよと。
で、奈良旅行からの火事で洗濯物がたまり、洋服がないということで原宿に買いに行くことに。司も、なんとか可愛い下着を買うことができました。
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というお話です。
今回も、お見事な脚本でした。
某かの○りの主人公みたいに、なんでこんなカスがモテるんだというのとは対極。ナサは自分のことより人の心配ができ、そしていざというときのために勉強して保険やら、貸し金庫やら、そういった手を打っているというクレバーさもあります。こういう人柄だというのを小出しに積み重ねてきて、だから司が惚れるんですよというのを知らしめる。さらには幼馴染の綾もナサが好きなんだって納得できる。
そして、毎度おなじみ新婚あるあるも健在。結婚したばかりって、やっぱり下着を洗濯させたり、したりするのって、照れもあり、抵抗もあったりしますよね。そういう新婚夫婦の機微を見事なまでに表現しています。経験のない人にはわからないからポカンで、やっぱり面白くないで終わってしまうとは思いますけども。
女性の下着はデリケートだから、ネットに入れて洗濯するんですよとか、上下セットで買うと意外と高価なんですよというのも、やっぱり男は知らないもんですよね。
えらいもんで、ストーリーが秀逸になってくると、このキャラデザも可愛く見えてくるもんで。下着全部洗っちゃった司がノーブラノーパンでジャージ姿で照れるシーンとか、可愛く見えましたものね。
右肩上がりの一次曲線を描いて、上位争いに駆け上ってきた作品。これは覇権もあるかもですね。
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=====最終話視聴後、感想です。
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10話までは良かったんだけど、11話がまったく進展のない出てきたキャラの顔見せのようなタコパとゲーム対決というムダ回で。で、最終話はナサが仕事で徹夜して風邪を引き、“かわいいお嫁さん”が看病しますよーと。で、最後はまた浴衣で全キャラ登場して花火を見ておしまい。
で? これまで匂わせてきた伏線のような司の秘密は、なにひとつ明らかになっていません。最終回ですら司は「私はケガも病気もしない身体だから」という謎をぶん投げます。続きはOVAを買ってねと。
しかもヒロイン・司のCV:鬼頭明里さんはTwitterで「OVAらしい作品です」とか言ってたので、本筋とは関係のないストーリーなのでしょう。じゃあ、2期?
なんというか、もう少しなにか分からせたほうが良かったのでは? このクールだけでは、完全に投げっぱなしエンドでした。中盤、見方を変えて急上昇した本作でしたが、締めの11、12話が案外だったので、結果としては可もなく不可もない作品という評価です。う~ん、不完全燃焼。
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