gkm さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
もう少し脚本が良ければ良作になれたかもしれない
調べてみると監督と原案が同じ人だった。だから、誰も作品について意見できなかったのかなぁ。なんか監督の1人歩きが目に浮かぶのは気のせいだろうか。
「俺は北欧神話についてこれだけ知ってるんだぜ」とか「俺はアメリカ嫌いなんだ!」とかと監督の声が聞こえる演出はどうなんだ。匂わせるぐらいの演出にできなかったのか。
また、キャラクターの行動の意味がいまいち伝わってこない。リサの成長は最後まで見えないのに12が好意を持つ理由がわからない。教養があるという演出が乏しいため、柴崎はただの北欧神話ウィキペディアだ。高校生ぐらいの女の子である5のいいなりのFBIは日本で無茶苦茶しすぎだし、5、おまえは最終的に9とキスがしたかっただけなのか?FBIが12を殺しておいて9を殺さない意味もわからない。FBIが柴崎を殺せない理由はなんだ?
最後に明かされた犯行動機も自分たちが生きていたことを覚えていてほしいってことらしいが、あれだけのことをやっておいてあの世界の人々は納得してしまうのか?闇に葬られていた人間の存在が分かってよかったってなるのだろうか。
というか、あの二人はハッキングが得意なんだから、もう少し別のやり方があったんじゃないか?柴崎があの施設にたどり着けるぐらいには証拠はあったんだろ?それを暴くだけでよかったのでは?文書がなくても老い先短くなったからとベラベラ喋るご老人がいるぐらいだから、そいつら脅すなりなんなりすればよかったのに。
結局自己顕示欲を拗らせた主人公たちが短命を理由に身勝手に周りに迷惑をかける物語としかみることができない。
と文句ばっかりだが、作画とOPがいいことを書いておこうと思う。ノイタミナは曲がほんといいよなぁ。曲だけでアニメの興味を惹きつけてくるのは流石。作画もとてもよかった。それだけにきちんとしたキャラクター設定や動機、推理パートの部分をきちんとして欲しかったと、そうすればもっとわくわくするような作品に仕上がっていたのではないかとイライラせずにはいられない。