狗が身 さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
完走した感想。
かなーり評価の高い作品なので、過度な期待は持たないように心がけて視聴したつもりなのだけど……それでもやはり期待しすぎていたのか、正直あんまり面白くなかった。
一番観ていてしんどかったのが、主人公である岡部のことを最後まで好きになれなかったこと。ついでに言うと紅莉栖もそんなに好きじゃなかった。
【タイムリープする度に変わっていく日常】という世界観に没入するには岡部という人物はあまりに濃く味付けされすぎていて、それこそドクペみたいなヤツだった。だいぶ好み分かれるよね。
物語が大きく動き出す13話以降にしても、仮にも科学技術で世界を牛耳ろうとしている組織にハッキングをしかけてバレないはずがないし、同好会レベルの活動で出し抜こうとしている時点でこの展開が容易に想像してしまうんよ……。ラボメンが送ったDメールの内容も然り。
確かに終盤の紅莉栖救出のエピソードは、鳳凰院凶真という偽りの名前を騙るキャラクターが世界を騙すという展開に痛快さは感じたものの、運命を変えようと戦った人間のドラマとしてはどうしても鈴羽の方が印象が強い。キャラ的にも彼女の方が好きだし。
考えてみればタイムリープものって、物語の大半が同じ時期を繰り返すというものなのでドラマを重ねて内面が変化していくキャラクター達の群像劇を描けない。これが個人的な好みに合わなかったのかもしれない。
となると、やっぱり主人公の造形が好きになれないこと、シナリオの展開に意外性を感じなかったことが残念でならない……。
もう一周観直してみるとまた新たな発見とかがあって評価がガラッと変わるかもしれないけど、とりあえず一回通しで観た感じでは、2周目はないかなぁ……。