Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
偽りの魔王から世界を解き放つ…
この作品の原作は未読ですが、楠木ともりさんが出演されると知り視聴を決めたのですが、視聴を始めて思わぬお宝を発見しちゃいました。
ちょいツンデレ系のサーシャ・ネクロン役を演じた夏吉ゆうこさん…
めっちゃ役にハマってたんですけど!
キャラ本来の立ち位置も相まって、アノス・ヴォルディゴードの次に存在感の大きく感じられるキャラでした。
少しググってみると、今年ブレイクした声優さんだったんですね。
今後の活躍に期待していますよ~^^
二千年の時を経て蘇った暴虐の魔王――
だが、魔王候補を育てる学院の適性――《不適合》!?
人を、精霊を、神々すらも滅ぼしながら、延々と続く闘争に飽き、
平和な世の中を夢見て転生した暴虐の魔王「アノス・ヴォルディゴード」。
しかし二千年後、転生した彼を待っていたのは
平和に慣れて弱くなりすぎた子孫たちと、衰退を極めた魔法の数々だった。
魔王の生まれ変わりと目される者を集め教育する
“魔王学院”に入学したアノスだが、
学院は彼の力を見抜けず不適合者の烙印を押す始末。
さらには、伝説の魔王は自分とはまったくの別人という事になっていた。
誰からも格下と侮られる中、
ただひとり親身になってくれる少女ミーシャを配下に加え、
不適合者(魔王)が、魔族のヒエラルキーを駆け上がる!!
「摂理だろうと運命だろうと、奇跡だろうと、
俺の眼前ではただひれ伏し消えるのみだ。」
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
完走して振り返って思うこと…
これ、ムッチャ面白かったんですけど!
タイトルの「魔王学院の不適合者」だけを見ると、視聴前は正直既視感しか感じられませんでした。
確かに物語の設定や使われている用語などは、お世辞にも斬新とは言えず「ありきたり」の域は出ていないと思います。
ですがその分、キャラの味付けが半端無く上手い作品なのでしょう。
人、精霊、神さえも滅ぼし暴虐の魔王と恐れられた魔王の始祖であるアノス・ヴォルディゴードは、何を望み、何を願っていたのか…
彼の日常からは暴虐の魔王と恐れられた雰囲気は微塵も感じられません。
それどころか、相手に対して目をかけ手を尽くす…
それが自分を信じる者なら猶更のこと…
平和主義の魔王なら「まおゆう魔王勇者」や「はたらく魔王さま!」などでも見てきましたが、誰かを思いやる心が本物なら運命だって変えてしまう、そんな人に寄り添う魔王は多分これまで見たことがありません。
そこに何もかもが真逆の双子のヒロインが投入される…
ともりさん演じるミーシャは、最初からアノス一筋。
夏吉さん演じる破滅の魔眼を持つサーシャは七魔皇老の直径の皇族であることも相まって、これまで相応の努力と研鑽を積み重ねてきたのでしょう。
序盤こそアノスに対抗しようとこ試みますが、地力の差を知った後はそんなのどこ吹く風か…
アノスを信じ、ミーシャの手を取る姿に当時の面影はありません。
そして何より、二人は受けた恩義に対する礼節をキチンとわきまえていましたから…
そっか…私はどうやらサーシャ推しでこの作品を視聴していたようです。
きっと、ミーシャとサーシャのフィギュアも発売されるんだろうな…
もう棚も一杯で置けるか分からないにも関わらず、出来が良かったら思わずポチってしまいそうです^^;
アノスが転生した2千年後の世界…
魔界は2千年もの間に記録・記憶に相違点のある状況になっていました。
一番の相違点は、転生した自分以外に魔王が存在したこと…
それに、2千年前に戦争を終結させるため命と引き換えに人間界、魔界、精霊界、神界の四つの世界を壁で隔てたはずなのに、怨念は消し去られてはいなかったこと…
これらの矛盾にアノスがどう立ち向かっていくのか…
そもそもこれらの矛盾が生まれた理由は一体何なのか…
物語としても見応えのある展開が視聴者を待ってくれています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、CIVILIANさんの「正解不正解」
エンディングテーマは、楠木ともりさんの「ハミダシモノ」
どちらも甲乙付け難い良曲だと思います。
1クール全13話の物語でした。
アニメーション制作はSILVER LINK.さんなので作品の安定感も抜群でした。
今期のBEST10でどこまで上位に食い込むかが楽しみな作品です。
しっかり堪能させて頂きました!