遊微々 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
変わる時代、変わる人々、されど故郷への想いは変わらず
地方創生をテーマに、地方の観光協会が舞台となる仕事シリーズ第3弾。
前2作に比べてイマイチ人気と評価が劣る本作ではあるが、はっきり言わせていただきたい。
なぜだ!!!なぜこれほど素晴らしい作品がこの程度の評価で甘んじているのだ!!!
個人的には決して引けを取らない名作であり、もっと多くの人に目を通していただきたい作品である。
物語は就活に失敗し続ける主人公の木春由乃が、勘違いから富山の間野山市のミニ独立国国王を1年間務めることになってしまうところからスタート。
最初は嫌々ながらも始めた仕事だったが、徐々に間野山の人々や文化に触れるうちにその魅力に惹かれていき、間野山再興のために奮闘していく。
今作の大きなテーマとなるのは、廃れていく地方の田舎町の今後の在り方について。
私自信が四国の片田舎で生まれ育った身であるため、この問題は強烈にぶっ刺さります。
正直私思うんですが、今地方で暮らしている若者と都会で暮らしている若者との生活にそこまで大きな差があるようには思えないんですよね。
確かに私が小学生の頃までは、娯楽や一部の買い物に関して言えば歴然たる差がありました。
しかし今はスマホの普及もあり、ネットが当たり前のように生活の一部と化してますよね。
欲しいものは通販で大概買えるし、休日の過ごし方は家でスマホ片手に動画サイト見てるような人も多いのでは?
そこに地方だから都会だからっていう差は無いと思いますね。
むしろ大人になったからこそ見えてくる地元故郷の良さってないですか?
最近よく地元の商店街を巡回するんです。子供の時は買物はスーパー、外食はチェーン店ですましていたので、今になって知らなかった地元の店を知る機会が増えました。
何もないと思っていた地元ですが、よくよく見ると案外捨てたものじゃなかったりするんですよねこれが。
かつて自分が通っていた学校で、今の子どもたちがあの頃と変わらないユニフォーム着てソフトボールやってる姿を見ると、それがとても素晴らしいことのように感じることも増えました。
自分の子どもにも、自分が見てきた故郷の良さを伝えていきたい、今作を見てよりそういった想いが沸いてきましたね。
みなさんも今作を視聴して、地元の何気ない風景や見落としていた良さを見つめ返して見ませんか?
メインとなるキャラクターは5人ですが、それぞれキャラと役割がしっかりとしていずれも好きです。
特に5人の何気ないバカ話が、すごく平穏な日常と5人の仲の良さをよく表していて大好きなんです。
特に好きなキャラクターは自分に共感できるポイントが多かった由乃ちゃんと真希ちゃんですかね。
最終回とかボロボロ泣いてしまいました。最高の物語に感謝です。間野山に栄光あれ!!
そいうえば時期的にそろそろ次のお仕事シリーズきてもいいと思うんですが、次は何ですかね~。
個人的に見てみたいのは
・動物園or水族館
・バスガイド
あたりですね。