ato00 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
超ラブコメ<追記;全話を再視聴して>
ラブコメを超えたぁ。
待った甲斐がありました。
もう完璧。
続終了時のモヤモヤ感が雲散霧消です。
それぞれのキャラがそれぞれの役割を果たす。
気持ちいいくらいです。
この物語の最重要人物は何と言っても平塚先生でしょう。
優しく見守る仕掛け人。
要所要所で八幡にズバッとアドバイス。
それも凄まじい説得力をもって。
11話のあの言葉「自分の気持ちを表現するため、言葉と行動を尽くせ」
共感しかありません。
この物語をひっかきまわしたのは雪ノ下陽乃でしょう。
常に上から目線でからかい交じり。
最初からすべてお見通しだったのかな。
鋭い感性の食わせものってところ。
でも彼女がいなければ、物事は進展しなかったでしょう。
この物語のアイドル兼第3のヒロインは一色いろはでしょう。
登場時はなんちゅう奴と思っていたけど、徐々に好感度が上昇。
最終的には貫禄溢れる生徒会長です。
女の感ってやつかな、あの3人の関係はすべて理解していたような。
恐ろしい子です。
この物語の悲劇のヒロインは由比ヶ浜結衣でしょう。
いいえ、違います。
悲劇じゃありません。
オープニング曲でも言っているでしょう。
芽ぐみの雨だったって。
ラストは当然、力強く踏み出します。
それは、一言では言えないほど、雪乃と八幡に強い感情をもっていたからなんでしょう。
この物語のメインヒロインはもちろん雪ノ下雪乃でしょう。
ホントめんどくさい。
誰よりも、八幡の気持ちに気づいてなかったのが雪乃。
鈍感にもほどがある。
しかしまあ、何、11話のラストと12話は。
私は軽く死ねました。
この物語の腐った目をした主人公兼ダークヒーローは比企谷八幡でしょう。
こいつもほとほとめんどくさい。
ひねくれているというか、性格がひん曲がっている。
しかし、そこがいい。
それに、人の気持ちを汲み取るのにたけている。
なのに、雪乃や結衣のことをわかっていながら行動にうつせない。
だから、本物を掴めない。
11話の歩道橋でのシーン。
演出・セリフ・声優さんの演技・映像・カメラワーク・BGM。
しぐさや表情に至るまで、すべて完全無欠。
アニメ史に残る名場面だと断言したい。
雪乃が足早に立ち去る後姿。
八幡が雪乃の手を取ることができたのは、平塚先生や結衣の言葉あったからこそ。
行動を尽くせというのがこのこと。
そして、告白以上の対話。
やはり、この複雑な気持ちは一言では表せない。
言葉を尽くせというのがこのこと。
八幡「全部やる。いらなかったら捨ててくれ。」
雪乃「あなたの人生を私に下さい。」
八幡、メチャカッコイイ。
雪乃、メチャカワイイ。
この瞬間、様々な人の感情が流れ込んできて涙腺が崩壊しました。
この物語の結末を飾るにふさわしい12話ラスト。
比企谷小町を含めた4人のヒロインに囲まれ、針のむしろの比企谷八幡。
やはりこの言葉を言わずにいられない。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」
<追記;全話を再視聴して>
{netabare}1期13話、2期13話、3期12話、計38話を通して観ました。
最初は反発していた比企谷と雪ノ下。
その二人が大好きな由比ヶ浜がとりなすという構図。
様々な出来事を通じて三人の関係が悪化する。
それは、比企谷の自己犠牲に起因するのであるが・・・
潮目が変わったのが2期8話。
橋の上の平塚先生と比企谷の対話。
そこで「本物」というこのアニメのキーワードが意識される。
本物を求め続ける三人。
すれ違い、対立する中で互いを理解する。
比企谷の後悔、雪ノ下の苦悩、由比ヶ浜の悲しみ。
胸がしめつけられました。
結局、比企谷はダークヒーローと言うべきか。
関わった人々は何らかの影響を受け、変わっている。
3期11話でヒッキーが言った「人の人生を歪める以上、対価は払うつもり」。
人間関係の真理を含む素敵な言葉だと思いました。
ラスト近く、雪ノ下が言った「あなたが好きよ、比企谷君」。
簡単で率直な言葉。
結局、これがすべてなんでしょう。
一言では言い表すことのできない最高のラブコメ。
ありがとうございました。{/netabare}