砂粒と嵐 さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
月島の覚醒
10話かけて一試合が描かれる白鳥沢編。
身長も含めて個人のパワーを重視する白鳥沢の監督の戦い方(彼は日向を目の敵にしている・その辺の葛藤もよくわかる)と、チームワークと飛び道具的な技の豊富さで相手を出し抜こうとする不完全で野蛮な烏野の戦い方と、それぞれ違った方法論と哲学、背負ったプライドがぶつかり合うめちゃくちゃ良い試合。この試合で月島がついに覚醒する。
牛若と天童くん、いいキャラしていた。それぞれの人生、それぞれの戦い方。
「綻びを、ずっと待ってたよ」あの鋭い目付きと、ツッキーのガッツポーズ、鳥肌が立った。
二期の「月の出」あたりからじっくり心境の変化があって、特訓して積み上げた力の蓄積があって、粘り強い観察と何度もブロックとんでプレッシャーをかけ続けてきた成果が「月の輪」で開花する瞬間!!!!!!あの興奮!!!!!!最高だった!!!
山口が半狂乱で喜ぶのもわかる。
山口の一本の槍と対になる、月島の大きな盾という構図、本当に綺麗だな。
戦線離脱する月島の口惜しそうな表情を見て、ツッキーがこんな表情をするなんて、、、と涙が出たし、試合が終わった後のトイレでの山口とのやりとりは大好き。
月島の浮かない顔を山口はよく察知するし、自分のことを「かっこ悪い」という月島の、ストイックで捻くれた人間の感情、よく分かるし、二期での山口の「かっこ悪い」が予想以上に引っかかってたことが窺えるし、「かっこ悪いわけないじゃん!馬鹿なの!」という言葉とその後の乱暴なドアの閉め方から山口自身のプライドから来る怒りのようなものが読み取れるの、堪らないし、ツッキーの口癖である「馬鹿なの」を山口が咄嗟にチョイスしたところも、その言葉に少し月島が怯んだことも、全てが最高。
ツッキーは山口の言う「かっこいい」でありたいし、山口はどこまでもツッキーのかっこよさを信じている、、、。お互いがお互いを見て一緒に走っていけるような関係性は最高です。