PeachFly さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
一人称で語られる少女の思い入れの表現がいいかも
物語のあらすじは他の方や作品の紹介にもあるので細かいところは省くとして、
長身長のコンプレックスを持つ主人公の 小比類巻 香蓮 (こひるいまき かれん)が 「ゲームの中では小さなアバターを演じられる」ことを知り、「たまたま」たどり着いたGGOというゲームにのめり込み、彼女の友人や、新しく知り合った人々と共闘し、そこで自分の生き方を見出す… というGGOに生きる1女性の性を題材に描かれた作品なのですが…
この作品はSAO (ソードアートオンライン) から続くGGO (ガンゲイルオンライン)、と時を同じく設定してあり、世界観やGGOというゲームを背景とした状況はソードアートオンラインⅡと同じであっても、スピンオフ作品なので主人公、または他の登場人物はソードアートオンラインⅡとは一切関係がありません。
でも… まぁ、やっぱりGGOの世界という事なので…
{netabare}
パロディーがぱらぱらちりばめられています。
・直接「キリト」、という名前で作品内には出てこないのですが、「フォトンソードの使い手で3回目のBOB (バレットオブバレッツ: ※1 )で優勝した人」、といった風にキリトが登場してみたり、
・「シノン」、は直接名前が出てきて(姿は無しです)、GGO内で「対戦車ライフル」についてシンクのメンバーに助言したり 、 (「シンク」というのは、リアルで香蓮が友達となった女子高生のグループがGGOに居るときのチーム名です)
・「おじょ~ちゃん、F8000番系だね~ アカウントごとそのアバター売ってくれない ?」
…と言う例のおじさんが登場したり、
・双方が撃った弾丸が空中ですれ違う様、とか
・実際にソードアートオンラインⅡ内で使われたBOBの戦闘シーンが使われたり、
・さらに、オープニング曲 は同じ歌手の 藍井エイルであったり、
等々、先にソードアートオンラインⅡを観ていたのであれば、「くすっ」 と笑うような場面がいくつか出てきます。
ソードアートオンラインⅡのGGO テイスト満載の作品ではありますが、でも、重ねて申し上げますが、ソードアートオンラインⅡとは直接の関係、特に人間関係はありません。
※1 BOB : バレットオブバレッツ。 ソードアートオンラインⅡで設定されている対人戦闘の大会で、個人戦。 対して、本作品の対戦方式は SJ : スクワッドジャムと呼ばれており、1チーム6名以下のチーム戦。
{/netabare}
また時間軸もちょっと違っていて…
{netabare}
ソードアートオンラインⅡが物語の始まりはGGO内での殺人がリアルでの殺人事件となり、政府関係者の菊岡の要請でキリトがGGOにコンバートし、BOB (※1前のネタバレ内) 前後も含めて話が終息するのが1、2週間であるのに比べて (BOB自体は予選も含めて2日間のみ)、
本作品では実に1年に渡る時間軸で表現されています。 この期間内にSJ (※1) が2度行われており、1回目は香蓮のチームが優勝、二回目は「優勝か!?」と思わせておいて、オチがついていますが… ^^;
実際のソードアートオンラインⅡの放送内のGGOの部分は約1クールだったので、GGOを題材とした作品の尺比較という点では本作品も同じくらいです。
ソードアートオンラインⅡのBOBの予選~決勝で2日間の戦いが約10話の中で展開されているのに対し、
本作品ではSJ1(1回目スクワットジャム)と、SJ2の2回の大会が設定され、さらにその大会の前後、大会の間のリアルの生活の模様が表現されています。
{/netabare}
それで私が感じたこの作品の「個性的」な面は、
ソードアートオンラインⅡが…
{netabare}
中心人物である、「キリト」、と 「シノン」、の2人に関わって話が進んでいき、時にはキリトの内情を深堀したり、或いはシノンの生い立ちについて長い時間を割いたり、と最初は敵対する2人が最後には共闘~深い友情で結ばれる…
{/netabare}
という2人での表現方法に対し、
本作品では、
{netabare}
香蓮の一人称の部分が多く、「私は…したい」、「私は…思っている」、「私のお願い…」、といういう展開が多かったと思います。 もちろん香蓮以外の登場人物についても個別のストーリーはあるのですが、その背景には香蓮 (あるいは香蓮のアバターのレン:LLENN) がいる、というような見せ方で、あったと思います。
最初から最後まで香蓮(レン) についての物語であり、彼女が笑い、泣き、怒り、そして多くの人々に感謝感謝。。。
つまりこの作品は、
{/netabare}
コンプレックスを持った一人の女性としての香蓮が、GGOの中では実生活以上に生き生きと生きる様を描きたかったと思うのです。 「このゲーム楽しい~ ! 」っていうような。
感想としては、…うん 面白かったと思います。
ただ香蓮に相対する人物の設定がちょっと多かったので、(ソードアートオンラインⅡでは基本2人でしたよね)、その分話の展開の幅は広がったけど、深い関係性までの表現がちょっと足りなかったかな… というところでしょうか。
<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 3
0:途中で挫折、
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^
P.S.
本作品に関連する事件、トピックスを時系列にチェックしてみました。
{netabare}
主人公 : 小比類巻 香蓮 (こひるいまき かれん)、
リアルでは183cmの長身長、GGO内では145cmのレン(LLENN) を操る。SJ1の時には19歳の女子大生。 SJ2のすぐ後に誕生日が来て20歳になる。
親友は、篠原美優(しのはら みゆ)、
ALOからGGOに香蓮を助けるためにコンバートしてくる。 ALOでのアバター名はフカ次郎。
…その他の登場人物は、Wikiで見て ^^;
2025年4月 香蓮、東京の女子大に入学
2025年7月 故郷の北海道を離れ…朝起きて、都会に来てもあまり変化がない事を痛感。
2025年8月 北海道帯広に帰省、VRゲームに興味を持つ。
ALOにもトライしてみるが、身長の高いアバターだったのであっさり退却。続くゲームも長身長のアバターばかり。 37ゲーム目にGGOにたどり着く。チビのアバターで狂喜乱舞。 GGOがどんなゲームかも知らないで、ゲームを始めるが、その後初めて銃で人を打つゲームと知る。
(チュートリアルを受けるという場面で、アニメを観ている人にもGGOのルールが判るようにしている。)
2025年9月 GGOを続ける モンスター狩り ~ 保護色を利用したPKを続ける
2025年9月~ ピトとスコードロンを結成、狩りを続ける。
2026年1月 スクワッドジャムの事を知る。 (ピトは3回目のBOBにも参加していたが、予選2回戦敗退)
2026年1月27日 神崎エルザのチケットは取れなかった…のでSJ参加決定。
2026年2月 1日 スクワッドジャム1回目開催、ピト紹介のMと一緒に参加。 結果は優勝。
2026年2月11日 SJ1で壊れてしまった愛用の銃と同じ型を再購入。
2026年2月15日 シンクのメンバーとSJ1 の反省会? ビデオを見ながらお茶会。
2026年2月24日 北海道に帰省中。 美優とカラオケ。帰りの飛行機の中でSJ2開催の報を目にする。
2026年3月17日 美優がALOからGGOにコンバート。彼女のアバターも小さい女の子。
2026年3月24日 香蓮と美優、GGOフィールドで美優の新しい武器の練習。
2026年3月25日 シンクのメンバーは、SJ2対策の新しい武器を取りに行く会話。 「明日武器を取りに行くよ!」
2026年4月03日 スクワッドジャム2始まる
2026年4月04日 13:00 スクワッドジャム決勝戦スタート。
2026年4月18日 シンクの皆とお茶会&反省会
2026年4月19日 美優が北海道から東京にやってくる。 2人でピトとのリアル対面。
2026年4月20日 香蓮20歳の誕生日(イベントは特にない)
{/netabare}