テナ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:----
種族は違えど確かな絆
人間の子供とゴーレムが人族(ソマリの家族)を探して旅する物語です。
作中でソマリはゴーレムの事を「お父さん」と呼び2人は本当の親子の様になって行きます。
しかしゴーレムには寿命があり彼がソマリの父であり続ける事が出来るのは約1年間
そしてゴーレムが一番心配して居るのは自分が居なくなったその後…
それまでにゴーレムは人族を見つけ人族の元へソマリを帰す旅に出ます。
道中出会い沢山の人に助けられながら2人は旅をしています。
作中に人族と亜種族との争いがありました。
元にソマリも危機に陥ったりします。
それは人が亜人から見たらレア種だからだけではなく理由は昔からある差別があるからです。
私達の世界でも人間同士で人種差別や虐めと言う問題があります。
そんなもの無くなればいいと思いますが現実問題それを0にするのは難しいかのかもしれません。
これは過去にも付きまとった問題であり未来永劫付き合わなければいけない問題です。
人間同士でも難しい事です。
それがこの世界では亜人と人、それは相容れないものなのかもしれません。
この作品でもそうしたシーンがいくつかありましたが正直気分の良いものではありませんね。
人も亜人も心があり会話が出来ます。
話し合えばとも思いますがだからこそ難しい。
心があるから感情があるから言葉があるから起きるのもまた事実なのです。
ですが、その逆にだからこそ和解できる部分も確かにあるのです。
そして、その和解する為の答えがこの作品にあります。
ソマリやゴーレムの旅です。
この2人は種族も違うのに助け合いお互いを想い支え合っています。
道中、手を差し伸べてくれる人達がいました。
ソマリを人間だと気づかないまま助けてくれた人もいましたが、人間である事を知っても助けてくれた人も間違えなく居て、そこに希望があると思いました。
それがこの作品の救いの部分だと思います。
差別は何処にでも有るし何処にでも起こる問題だと思います。
完全に無くす事も出来ないのかもしれません。
それでも、減らす事は出来ます。
差別をする人が100人居たとしてその1人でも考え方を改めると救える物も救われる人も必ずいる…
最終でソマリは暴走したゴーレムから自分を襲った亜人のお婆ちゃんを助けようとします。
自分の身を危険に晒した人でも…
これを期に今回の事件に関わった亜人達も考え直してくれるといいのですが。
そして、ゴーレムはソマリの前から姿を消します。
それはソマリの為でも有ったのですがソマリはそれを許してはくれません。
ゴーレムは自分の暴走でソマリを傷つけてしまったらと考えたら怖かったのでしょう。
それでも、ソマリは自分を見つけてくれた。
ソマリにとって唯一の家族でお父さんで沢山思い出をくれて守ってくれた人なのです。
そうして再びゴーレムとソマリは歩きだします。
ゴーレムとソマリの様に手を取り合える事が作中の世界でも私達の世界で目指す物なのかもしれません