pikotan さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
もっと評価して欲しい作品
ゲーム未プレイです。そのため本作の世界観を全く知らない状態で視聴しました。
視聴後にググったところ、アニメ!アニメ!というサイトに河森監督と今泉プロデューサーの制作秘話が掲載されていたのですが、劇場版はゲーム本編その後の世界を舞台にした物語とのこと。
そのためゲームに登場しないカスミというオリジナルキャラを作り、異世界転生作品に仕上げたそうです。
本編後のオリジナルストーリーということで、ゲームプレイ組のみならず私のような初見組も普通の異世界転生物として、すんなり作品世界に入り込めました。
ストーリーは異世界転生物としては基本王道の流れです。
{netabare}ただし、転生と同時に凄い能力を手に入れて活躍し、すぐに現地の人々に歓迎されるといったなろう系でありがちな展開とは違います。
召喚されたカスミは初めは何の能力も持たないことからレジスタンスの人々に落胆され、また彼らは生活に窮していますから役に立たないカスミの存在を迷惑に思います。
勝手に召喚しておきながらそりゃ無いよって私なら不満をぶつけると思いますが、カスミは料理を作ったりして人々と打ち解けようと努力するんです。
そんなところに闇の魔人が襲ってきて、危機的状況に陥ったときにカスミの秘めた能力が覚醒し…とネタバレはこの辺にしておきますので、気になる方はご自身で確かめてください。{/netabare}
ちなみにこの後もスンナリ行くことはなく多少の紆余曲折があります。
まあ2時間しか枠がないのでそんなに遠回りすることはないですが。
それから恐らく誰も気に留めないと思うので書いておきますが、マスコットキャラ好きの私としては、カスミが召喚されたときに出会った「パタ」が可愛いので、パタの表情や仕草にも注目して欲しいです。
あにこれでは棚に入れた人が少なくて驚きましたが、この作品が劇場公開された2019年春はユーフォニアム、青ブタ、ガルパン、カバネリなど人気作の劇場版が目白押しだったので、埋もれてしまった感がありますね。
でも客観的に他の作品と比べて酷評されるような作品ではなく、普通に良作だと思います。
少なくともマクロスやアクエリオン、エスカフローネなど河森作品が好きな人にとっては、本作も河森ワールドが十二分に展開されているので満足できると思います。
ストーリーも感動的ですが作品冒頭と後半の戦闘シーンも見所です。
やはりサテライトのCG技術は素晴らしいです。
私が河森ファンなので評価が甘めなのかもしれませんが、多くの人に観てもらいたいし評価して欲しい作品です。
歴代河森作品の中で上位にランクされる作品だと思います。