テナ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
青春にバカは付き物?
学力が全ての文月学園で学力により振り分けられたFクラスの面々を描いた物語です。
Fクラスは学力は底辺クラスで学園ではバカの集まりと言われています。
ですが彼らは馬鹿ではありません。
苦手科目の点数が低いので全体成績が落ちるだけで得意科目もしっかり有りそちらの成績は良かったりします。
ですので、彼らは何か特化された物が持っています。
坂本雄二は策士だったり、ムッツリーニは保健体育、島田美波は数学、秀吉は変装、姫路瑞希は成績オール高得点などFクラスも馬鹿では有りません。
そして、主人公 吉井明久…作中で彼は馬鹿だ馬鹿だと言われています。
確かに彼と言うかFクラスの面々は色々と馬鹿な事をするから面白いです。
それはこの青春時代と呼ばれる時が一番馬鹿をしやすいからです。
時に友達と馬鹿をして怒られて楽しんで、それが出来るのがこの頃の特権です。
流石に人様に迷惑を掛けるくらい馬鹿をするのは問題ですが自分達で収集出来る程度なら、馬鹿をするのも楽しいと思います。
大人になると馬鹿を出来なくなります。
馬鹿をする事は楽しいです。
大人もそれは変わらない。
でも、どうしても成長すると恥ずかしさやら世間体を気にして馬鹿らしい馬鹿は出来なくなる。
悲しい事ですが大人になると大人だから見えてくるものがあるからです。
私は子供の頃に大人は背が高いし、しっかりしてるイメージがありました。
自分とは全然違うような…本当にこの人達にも昔子供だったのだろうか?
当たり前だけど私の疑問でした。
こうして変わるのは何だか嫌な気がして。
自分も友達も変わっていくことが。
でも、自分が大人になると何も変わらずでした。
私に関してはバカでした。
子供が大人になったくらいのレベルですw
友達もそう変わらない気がします。
この作品の雰囲気は本当に青春時代にありそうな無さそうなそんな雰囲気です。
いつか馬鹿をしたあの日を大人になったら笑って話せそうな青春作品です。
主人公の明久は信念が強いです。
彼は試験戦争に置いてAクラスまで成り上がりたいと考えています。
確かにAクラスとFクラスでは設備に天と地の差があります。
Fクラスに関しては学校側が虐めてるくらいのレベルにあります。
ヒロインの姫路瑞希は学力がトップクラスですが、体調不良でクラスの振り分け試験を受けられずにFクラスに落とされてしまう。
確かに理不尽な話しですが、当たり前の事です。
試験において体調不良やトラブルは言い訳になりません。
全力を発揮できない理由で試験無効を容認するとキリがありません。
1人を特別扱いすると他を特別扱いしないわけにいかなくなる。
それでも、明久はそれに怒れる人なんです。
振り分け試験を再試験するように抗議出来きる子なんです。
誰だっていい設備で良い学生生活をしたいからAクラスになろうとします。
でも、明久は姫路瑞希を成績に相応しい環境でそれ相応の権利を受けてもらいたくてAクラスに登り詰めたいと考えています。
別に見返りを求めてるとか期待してるとかではなくて純粋に誰かの為に。
それが出来る人なんです。
しかしこの件に関して個人的に思うのは明久は姫路が好きなのかな?って思います。
明久は誰の為でも頑張るのですが姫路が絡むと毎回熱量が違う感じがしてしまいます。
つまり、明久が馬鹿なのは、姫路達の気持ちに気付かない点と明久自身が自分の気持ちに気づいていない点についてバカであるのかもしれませんね。
そして、成績はあまり良くないだけでその点は馬鹿ではないのかもしれません。
それは明久が証明しましたが黒鉄の腕輪。
これは馬鹿にしか使えない腕輪ですが、明久が勉強したら使えなくなりました。
つまり明久も勉強的馬鹿では無いのかもしれませんね。
そして彼の馬鹿は周りから見たら馬鹿にしか見えない事でも実はしっかりとした意味があったりするエピソードもあります。
それはBクラスの根本が試験の問題用紙を盗みカンニングをしようとするのを阻止する話しがあるのですが…
明久と雄二が屋上から次の試験の問題用紙を屋上から散蒔くのです。
バカですね…でも、彼らは無意味にこんな事はしません。
問題用紙を散蒔き多くの生徒達がそれを眼にすれば教師は試験問題を新たに作り直す事になる。
そうすれば根本の問題用紙も無意味になるわけです。
Fクラスも問題用紙を皆んなで見ればAクラスに行けたかもしれない。
それでも、そんな方法で上がれても喜べない。
雄二は勉強だけが全てではない事を証明したいそうです。
明久も姫路はAクラスに行くべきだと考えていますが間違った道でAクラスには送り出せない。
2人は不正なく堂々と登りつめると心に決めているのです。
このエピソードを見てFクラスは作中でバカだバカだと言われていますが、間違った事を間違いだと分かり正々堂々と同じで舞台で勝負をする。
これが解っている時点で私には彼らをバカと言う言葉なんかで測れないと感じました。
実は明久の頑張りで姫路さんに再試験を受けさせる事に成功します。
華麗に問題を解く彼女はテスト後に間違えを訂正したいといいます。
それは正解であり間違えである事。
吉井明久は姫路瑞希の為に頑張ってくれた。
この再試験と言う片道切符を…
あくまでも私の勝手な解釈なんですが…
姫路瑞希はAクラスに行く気だったと思います。
吉井明久が頑張って努力して用意してくれたステージ。
これにダメでした、と言えば彼の努力を無駄にしてしまう。
例え自分の気持ちを押し殺してでも彼に答えるべきなのだと。
だから、本気で試験に望んだ。
でも、よく考えたら答えは違った。
姫路瑞希はFクラスが好きなのだ…クラスが…友達が…吉井明久が好きなのだ。
そんな気持を押し殺して、Aクラスに上がっても嬉しくない…そんな気持を押し殺してAクラスに上がったのを知ったら傷付くのは吉井明久かもしれない。
勉強の設備が悪くても学園の底辺だとしても…そんなものは関係ない
自分の居場所はFクラスで一緒に過ごす日々が楽しくて大好きだったから1人Aクラスに登るよりもFクラスでAクラスまでのぼりつめようと…Fクラスにはその素質が充分あるのだもの。
姫路瑞希にとってのAクラスとはFクラスの皆んななのだから。
だから、名前を書かずに提出しようと。
そしてFクラスに戻った姫路が明久に名前を書き忘れた事を報告したら、鉄人に1人しか居ないから姫路さんだと解るじゃないか!とキレるw
それを見た面々の感想は同じでしたw
私も同意見w
ギャグも有れば本当にいい話しもあり全話楽しく見える青春物語です。