ユウギリ さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:今観てる
カタルシスを理解していない作品
結論から言うと演出や作画、役者の演技などのアニメ自体の完成度は高いですが大元の物語展開が微妙な作品です。
同じ電撃文庫の作品として対比に上げるとするならば、SAOや劣等生のようなカタルシスはこの作品にはないです。
アノスは自分の能力を全く隠そうとしないため、SAOや劣等生にあった主人公の周りからの評価が一変して「どこか対等、あるいは格下に見てたけどアイツあんなに凄かったのか…」みたいな展開がないからアノスがすること成す事になんの快感も覚えないし、主人公の底知れなさみたいなものも感じません。
まぁ、コイツなら剣を胸に刺されても死なねえよな、みたいな気持ちになりました。ボールを持った手を高いところで離せば、ボールは下に落ちていくのが当たり前な現象なように主人公の勝利に何の感情も感じられませんでした。
主人公は最強であり勝利することは当たり前。ひとつひとつの展開やバトルシーンが正しく虚無です。
劣等生で達也が周りの予想を翻して九校戦で勝利したあの快感。SAOでキリトが初めて二刀流を土壇場で解禁し、ボスをソロ討伐したあの興奮。
それがこの作品には皆無です。
評価できる点はアノスボルディゴードと言う存在を抹消しようとする者は一体誰で何が目的なのかという大目標的な謎解き要素ですね。
恐らく2000年前にアノスと関わっていた何者かなのでしょうが(ポッと出の誰かとは思いたくない)、このオチが「なんと…!?」と思わせられるようなどんでん返し的な展開でなければ、この作品を高く評価することは難しくなると思います。
この謎解き展開以外には、ヒロイン達との関係や根源などの設定から構成される世界観はどんな人でもある程度は見れる保証はあると思います。
そして作画や声優さんの演技は良かったので見る価値は一定以上はあるのかなと言う感じでした。
バトルシーンも迫力があると思います(ただし自分的に迫力があるだけで白熱はしない)。
そして、つまるところ結論からして、アニメ自体の出来栄えは良いですが大元のストーリーは微妙と言うところですね。