シン☆ジ さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
じわり響く。。情緒あふれる少女達の青春と映像美
おおお・・
のっけから圧倒される、水彩画のごとき美しい光景。
綺麗だし色使いもタッチも印象的。
まるで夢の中でその世界にいるような、淡いような臨場感。
スピンオフである事は心得ていたので、この作品に対しては、予測も要望もなくフラットな気持ちで視聴を始めましたが。。
人物や展開にちょっとだけ戸惑いました^^;
公式のあらすじくらいは見ておくと、より楽しめるかも。
<ヒロイン>
鎧塚みぞれ オーボエ担当 高校3年生
傘木希美(のぞみ) フルート担当 高校3年生
<公式のあらすじ抜粋>(一応しまっておきます)
~{netabare}希美と過ごす毎日が幸せなみぞれは、
いつか希美が自分の前から
消えてしまうのでは・・
という不安を拭えずにいた。
高校最後のコンクール。
演奏するのは「リズと青い鳥」。
童話をもとに作られたこの曲には、
オーボエとフルートが掛け合うソロがあった。
どこか噛み合わない歯車は、
噛み合う一瞬を求め、
まわり続ける。{/netabare}~
京アニ作品らしく、人が歩く姿にちゃんと重心の移動があり重力を感じる。
些細なことかも知れないけど、
アニメーション化するには労力を伴うだろうけど、
そういった些細な表現の積み重ねが、
キャラが息をして実際に存在するような感覚に至らせ、その世界に入り込んで物語を感じる手助けになる。。
さすが・・山田監督。
~{netabare}
振り返る瞬間をスカートのひるがえる様で表現したり、背景ぼかしての顔のアップだったり、
クラナドや聲の形で見せた演出がじんわり染みますw
なんと、リズと青い服の少女は一人二役。
cvは、本田望結(みゆ)さん。
スケート選手でもある女優さんですね。
みぞれはかなり控えめな少女。
も少しハッキリ考えを話しなよ、と言いたくもなるけど、そんな少女だからこそ、ここぞという時に自分の想いをぶつける時は、心に響く。
のぞみは快活だけどよく気がつく優しい少女。
一度退部するがまた再入部する。
しかも、みぞれに何の相談もなしに。
事象だけ追うと、そこに憤りを感じるかも知れません。
でも、親友なのに、なぜ相談しなかったのか?
それを考えると、腹落ちするかと。。
つまり、上手すぎるみぞれとの差を感じたからに他ならないかと。。
そんなのぞみでも、みぞれにとっては自分を音楽の道に導いてくれ引っ張ってくれる憧れの存在。
ひょっとしたら恋愛に近い感情にまでなっているようなそぶりもあるけど、きっとみぞれ自身はそこに気づいていないのかな。。
のぞみは、言いたいことをぶちまけ合った時には、そこに気付いたような気もするけど、どこまで受け入れるつもりなのかはわからない。。けど、一緒に歩く事を決心。
祭りイベントをぶった切り、プールイベントも写真1枚でぶった切りましたね。。
この辺で、こちらも通常目線をぶった切り、そのつもりで鑑賞しましたw
大会本番シーンがなかったのはちょっと残念だけど、黄前ちゃんや、麗奈なども、少ないながら物語に絡んだ形で出てくれて、嬉しかったです。
でも・・
エンディング直前、のぞみはどんな顔をして何を伝えようと振り返ったんでしょうね?
自分は・・
キスしようとするマネをしたのかな?って思いますがw
もしそうだとすると、全てを受け入れるよ、というメッセージに思えて、とてもハッピーな終わり方じゃありませんか(^_^
{/netabare}~
吹部の二人、劇中作の二人、情緒豊かな少女の青春を十分堪能させていただきました。
劇中曲の「リズと青い鳥(Liz and the Blue Bird)」は本作用に作曲されたらしいですね。楽器の特徴を活かした良い曲だと思います。
ところで、EDの作詞に山田尚子さんのお名前が・・
気のせいじゃないですよねw
「けいおん!」をあの内容で産み出してくれた山田監督には、もう存在してくれているだけで、感謝しかありません。。
公 開:2018年4月
初視聴:2020年9月 dアニメストア
劇中作の絵本の世界をショートアニメでもいいから観たいような気がしました。