まつまつ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
出会いによって人も妖怪も心が変わる
主人公の夏目貴志は霊感が強く、幼い頃から妖怪の姿が見えるという特異な存在。
両親を早いうちに亡くし、親戚の家に預けられる物も夏目本人にのみ妖怪が見える事で周りの人間には妄言を言う奇異な存在として気味悪がられ、転々と親戚の家をたらい回しにされる。
その事で人間も妖怪も嫌い誰も信じられない孤独な生活を送っていた。
しかし、新たな夏目の引き取り手になった藤原家の夫婦や、高校の同級生、ニャンコ先生を始め心の優しい人間や妖怪達に出会えた事で貴志自身も少しずつ心に変化が表れて来る。
夏目以上の霊感の持ち主であった祖母のレイコとの闘いに敗れた妖怪が友人帳に名前を記載される事で主従関係を結ぶ事になるのだが、その名前を既に死んでしまったレイコの代わりに貴志が返していくという話であったが、名前を返していたのは前半のみで、途中からは未練を残したまま過ごしている妖怪達の心残りを解いてあげるような話になっている。
現実の世界でも出会う人間というのは重要な訳で、親切な人達や自分という存在を受け容れてくれる人達に囲まれていれば心穏やかに生きて行けるだろうが、逆に性格の悪い人達や、腫物扱いしてくるような人達と付き合っていれば心も荒み人間不信にも陥る。
誰にでも優しく接してあげられる人間になりたいものだと思っていても、誰しもが好意的な人間では無いし、好き嫌いがあるので現実問題難しいよなぁと観ながら感じた作品だった。
自分と合う人とだけ付き合える世の中だったらどんなに楽な事か・・・
■その他、基本一話完結で、その回にのみ登場する妖怪の声優が豪華で良かった