Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
海辺にぽつんと佇む一軒家には「あの日」からひとりになったみつあみの女の子が住んでいる。
この作品の原作は未読です。
叙情派・今日マチ子が物語るもうひとつの、3.11以降の世界──。
海辺にぽつんと佇む一軒家には「あの日」からひとりになったみつあみの女の子が住んでいる。
洗濯バサミや枕たちが一日中かしましくおしゃべりしていることを知らずに──。
時代の空気感をリアルに描き出す今日マチ子が未来への願いをこめて綴る希望と再生の物語。
ネット上の作品紹介を引用させて頂きました。
香菜ちゃんが出演していることを知り視聴に至った訳ですが…
まさか、3.11以降の世界を描いた物語だとは想像していませんでした。
最初は、日用品の付喪神溢れる世界の中で神様が一人で生きていく…
そんな感じの物語かと思っていました。
神様は喋ることはありません。
ですが、付喪神らがとても賑やかで雄弁で、まるで彼女の台詞を代弁しているみたい…
でも、女の子の家の周りは虚空感が漂っていました。
勘の鋭い方ならこの辺りで3.11を察することができたのかもしれません。
これまで愛用していた日用品が埃を被っていたり、普段当たり前の光景が欠けていたり、
郵便物が全然届かなかったり…
沢山のゴミの山が描かれていました。
最初は気付きませんでしたが、震災によって出てきたガレキだったんですね。
閉ざされた世界…
だけど、そこにはそれぞれの役目があり、また役目に縛られた世界でもありました。
自分のお役目とどう向き合うか…
きっと正解は無い問なんだろうと思います。
何を選択しても正しくて…そしてきっと間違っているんです。
変化を求めるか、その場所に留まるか…
真実を知った上で選択する責任…
そしてその責任を全うする…
これも人に課せられた枷であり在り方だと思います。
壁の向こう側の世界…
見る人にとっては、その景色はとても雄大に見えるんだと思います。
でも、自分自身をその景色に重ね合わせた時に、マッチしているかは別問題です。
1話30分弱でしたが、色々と考えさせられる作品でした。
一つ気になったのは主題歌です。
クレジットにも歌い手の方や楽曲の名前が出てこなかったような…
う~ん…気になります^^;