merolin08 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
一味違う日常アニメ
下ネタ満載のギャグ漫画家の主人公「後藤 可久士(ごとう かくし)」が、娘「後藤 姫(ごとう ひめ)」に自分が漫画家であることを隠しながら、男手ひとつで仕事と子育てに奮闘する日常アニメ。タイトルは「隠し事」と「描く仕事」がかかってるわけですね。一応カテゴリ的には「日常アニメ」だと思いますが、頭空っぽにして観るほのぼの系アニメとは一味違います。序盤から端々に伏線が張られていたりするので、片手間に見るんじゃなくて時間がある時にじっくり観て欲しい作品です。
【アニメ全体の大まかな評価】
・ストーリー面白い
・姫ちゃん超カワイイ
・パロディ系の小ネタで漫画(アニメ)好きニヤニヤ
・登場キャラみんな優しいのいいよね
このアニメは、「過去(姫ちゃん 10歳)」と「現在(姫ちゃん18歳)」の2つの時間を行き来しながらストーリーが進んでいきます。11話までは基本過去パートをメインにほのぼの日常アニメ的にストーリーが展開、伏線という形で現在パートが少しずつ描かれていきます。12話で過去パートを踏まえて、伏線回収という形で時間は現在に戻り、スートーリーがまとめられる、という感じの構成になってます。
このアニメ、個人的には最終話でかなり評価が上がりました。12話で1~11話のいろんなシーンが頭をめぐります。これだけ12話を見せるための構成をしている日常アニメは珍しい気がします。ぜひ最後まで見て欲しいです。クライマックスでオープニングが流れるアニメは神アニメだっておばあちゃんも言ってました。()
姫ちゃん超カワイイ。
作画については、今までの話と多少かぶります。このアニメ、途中まで作画は普通かちょい微妙かなぁ、と思ってましたが、力入れるところがにくいんだなぁ笑。最終話だったり姫ちゃんがかわいいシーンなど、いいところの作画はめっちゃいいので、全体の印象も上がっちゃいます。作画を用いたキャラクターの心理表現も分かりやすく描かれていて、より臨場感を感じられました。
ギャグパートではしっかりギャグアニメで、ストーリーを邪魔しない丁度いいユーモアが心地よかったです。パロディタイトルもヲタクの性質のいいところをついてます笑。主人公のCVは、信頼と実績の神谷浩史さん。この人の声だと5割増しで面白く感じる気がするのは、多分気のせいではない笑。
お母さんの過去についてそこまで詳しく触れていないのが、このアニメをより良くしていると感じました。このアニメの中で姫ちゃんがお母さんについて発言するシーンってほとんどなかったと思います。「決して忘れるわけではないけど、受け入れて乗り越える」みたいな、ありきたりだけど大切な、そこにも一つのメッセージ性を感じさせます。
「家族の絆」みたいな、今時ベタにカテゴライズされるようなテーマですが、特殊な設定や構成、魅力的なキャラクターたちによってオンリーワンの作品になっていると思います。最終話、ストーリーとしては少し弱いように感じる人もいるかもしれませんが、11話分の過去シーンによって情報量が増えていて、結構深い思考が出来ると思います。
「序盤がっつり日常やりながら端々で伏線張って、最終話で怒涛の展開」って構成が意外と新鮮でめっちゃ楽しめました。いろんな人が好きになれる作品だと思うので、未視聴の方は是非!