キラッ☆ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
しばらく他のアニメが見れなくなりました。最高です。
このアニメのシリーズは、僕が一番好きな作品です。面白いかどうかではなく、好き、という感じです。
多分そう思わせてくれるのは、シャフトの演出のおかげでしょう。登場人物の心理描写がとても複雑で、その感じがよく表されていました。
恋愛ものですが、普通のものとは何味も違います。はまる人は、世界観にどっぷりとつかってしまうと思います。まだ見てない人は、ぜひ、見てみてください。
さて、ここからネタバレです。
このアニメでは、2つの恋愛を平行して進めています。これは、1つ1つで見ると話が重すぎるので、2つを平行したのだと僕はおもいました。また、1つの話をあえて引っ張り、視聴者にうまい工合に緊張させていると感じました。
その中で、僕が一番すごいとおもったのは、紘野紘くんが、みやことのデートをすっぽかし、景を迎えに行ったところです。日曜日に、みやこは張り切ってお化粧を、景は試合の準備をしている時から、その回はみやこがでてこないのです。そして、次の回も前半は千尋の話でした。
景を迎えた直後に、みやこをやってしまうと、まあそうなるよな、という風に感じてしまうと思います。ここで千尋の話を挟むことで、あれ?大丈夫なの?という不安を抱かせ、そして、千尋の話が盛り上がりみやこのことを忘れさせてからあのシーンをやる、という意地悪さ。シャフトはやはり、視聴者にトラウマを植え付けるのがうまいようです。
では、演出について僕が感じたことを書きます。先ほど、登場人物の心理描写が素晴らしいと書きましたが、それが一番印象的だったのは、蓮時くんが千尋の記憶は本当に日記でしかないということに気付き、キスができなかったシーンです。
あのシーンでは、その少し前に、画面に少しノイズが入る、という演出がありました。そして、キスができなかった場面では、千尋がことばを発するたびに画面が恐ろしい鮮やかな色に変わっていきました。この演出は、初めて蓮時くんが千尋に恐怖を覚えた場面です。ですか、あの演出がなければ、どうして蓮時くんが千尋に恐怖を感じたのか、さらに、蓮時くんがどのくらい怖かったのかも分からなかったと思います。試しに、あの時の千尋のことばを、千尋が普通に言っている様な口調で脳内再生してみてください。どこも怖くありません(笑)
そしてここが先ほどの紘野紘くんの話の間なんですよね。シャフトはやはり、視聴者に厳しいです。
efは、何回見ても楽しめます。そして、見るたびに発見があります。例えば、1話の蓮時くんと千尋の会話の中に、蓮時くんの本と、千尋の日記のくだりがありました。このとき、2人とも猫のヒゲ、と言って笑あったのですが、実はその重さは全く違ったのです。他にも、1回では気づきにくいところがたくさんあります。ぜひ、一度見た人でも繰り返し見てください。
このmemoriesも相当好きですが、実は僕はmelodiesの方が好きだったりします。レビューは2期に続きます。
書き忘れましたが、僕は紘野紘くんの話の方が好きです。